落とし穴を回避
BIをクラウドへ、低コストで移行するための5つのヒント(2/2 ページ)
ヒント3:包括的な計画
BIシステムとその周辺システムを含むBIエコシステムの一部または全てをクラウドに移行してから、BIシステム全体を機能させる方法を計画する場合、包括的な計画立案が非常に重要になる。あちこちでちぐはぐな行動を取ると、同じクラウドサービスに料金を2回支払うような大きなリスクが生まれる恐れがある。
「複数のサイロ化したチームが共有アーキテクチャについてよく考えずにクラウドに飛び付くと、サービスの重複や不明な依存関係が発生することが実によくある。例えばチームAが自チームのアプリケーション用にドメインネームシステム(DNS)サービスをセットアップしたとする。チームBもまた、チームAのDNSサービスのことを知らずに自チームのアプリケーション用に重複したDNSサービスを作成する。そうなれば、共有インフラに簡単にまとめることができそうなインスタンスに、料金を2回支払うことになる」(ミーハン氏)
ヒント4:データプライバシーの問題への対処
社内システムからクラウドのBIに問題なくデータを移動するには、セキュリティとプライバシーのコンプライアンスの影響に取り組むことが必要になる。サードパーティー企業にこれらの資産を預けることにはこうした影響が伴う。
「クラウドサービスには注意すべき要素が幾つかある。その中には、全体的なセキュリティとデータプライバシー要件に関わる影響を理解することも含まれる。こうした要件は、大量の証明書とコンプライアンスプログラムという形を取る。EU(欧州連合)のGDPR(一般データ保護規則)やその他の最近の開発を踏まえて流動的なデータ情勢を理解することも、クラウド移行で成功を収めるには欠かせない。これらを真剣に捉えなければ、予期せぬ大きな問題を抱える恐れがある」(ワイズ氏)
最近通達されたGDPRの罰金だけは確認しておく必要がある。これらのプライバシー規則が効力を持つようになってきていることを示す証拠だ。ここでつまずくと高くつくだろう。
ヒント5:移行範囲の管理
最後に、実際にBIツールをクラウドへ移行する際にかかるコストを低く抑えるために覚えておくべきことがある。それは、古いオンプレミスシステムのレポートを全て移行する必要はないかもしれないということだ。移行は最適化の良い機会になる。そのため、単純に既にあるものを移行計画の基礎にするのではなく、今後必要になるものを真剣に考えなければならない。
「移行を考えているレポートツールとデータセットを厳しく評価する。その上で、現在の運用価値と、イノベーションが後押しされる可能性の両方に基づいて決断を下す必要がある。何よりも、他のITプロジェクトと同じように移行を管理しなければならない。移行する対象と、その作業にかかる期間を徹底的に評価し、コストと価値に基づいて移行対象を決める。プロジェクトマネジャーに進捗(しんちょく)状況の監視業務を割り当て、ガバナンスツールを使用して進捗状況を追跡し、最終的には使用状況を追跡する必要がある」(フリオークス氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[キヤノンマーケティングジャパン株式会社] マンガで学ぶXDR/MDRのメリット、中小企業のセキュリティ強化になぜ有効か? -
市場調査・トレンド
[キヤノンマーケティングジャパン株式会社] 有識者が語る、中堅中小企業に求められる最新のサイバーセキュリティ対策とは -
製品資料
[キヤノンマーケティングジャパン株式会社] マンガで解説:情シスの負担を減らす「MDRサービスのインシデント対応」の中身 -
市場調査・トレンド
[SANS Training Japan 合同会社] “知識”では守れない AI時代に問われる実戦力の身に付け方 -
製品資料
[株式会社イトーキ] 会議室不足を解決する「AI×データ」活用術
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
2
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
3
慶應義塾が「Notion」を選んだ理由 AI導入の盲点になる“情報のサイロ化”
-
4
Copilot導入で陥る“目的化”の落とし穴 定着の鍵は「作り込まない」こと
-
5
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
6
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
7
Microsoft 365移行で露呈した標準機能の限界 地方銀行は上長承認や「脱PPAP」をどう実現?
-
8
AmazonがMetaのAIエージェントの購入を拒否 情シスが問われる「AIの権限設計」
-
9
年収が増えても幸せになれない 給与増でエンジニアが直面する「幸福度の壁」
-
10
SAPやOracleが警戒する「ERPの土管化」 汎用AIとの主導権争いが激化
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
3
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
4
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
5
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
6
SASE選定は「見極め力」で大きな差――本当に必要な製品を選ぶための6つの視点
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
9
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
10
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー