Kronos給与計算SaaSのランサムウェア被害と法的影響【前編】

ランサムウェアで給与過少払い テスラ、ペプシコ系従業員によるSaaS訴訟の中身

Kronosの給与計算SaaSに対するランサムウェア攻撃を巡って、ユーザー企業の従業員が集団訴訟を提起している。原告は「システム停止の結果、不正確な給与計算から給与の過少支払いが生じた」と訴える。

 電気自動車メーカーTesla(テスラ)の従業員と、大手食品・飲料メーカーPepsiCo(ペプシコ)子会社の従業員が2022年1月に、給与の過少支払いを理由として人事管理システムベンダーKronosの親会社であるUKGを提訴した。KronosのSaaS(Software as a Service)型給与計算・勤怠管理システムに対するランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃によって、本件を含む3件の訴訟が発生し、同社には法的な影響が出始めている。

 KronosのSaaS型給与計算・勤怠管理システムは、2021年12月に攻撃を受けて停止に追い込まれ、一部のユーザー企業は紙を含む手作業のプロセスへの切り替えを余儀なくされた。この対処の一環として、勤務時間の把握を推測に頼ったケースもあった。この場合、残業手当や休日手当の支給漏れが生じた可能性がある。

給与過少払いや残業代未払いも ランサムウェア事件を巡る訴訟の中身

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Patrick Thibodeau
Patrick Thibodeau

人材管理とERP(統合業務)パッケージの分野を主に取材している。20年以上、企業IT分野の記者として活躍し、IT専門メディア「Computerworld」「InformationWeek」の他、雑誌『Federal Computer Week』(FCW)に記事を掲載。American Society of Business Publication Editors(ASBPE:米国ビジネス出版編集者協会)から全米ジャーナリズム賞を複数回受賞している。

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