NHSの医療DXガイドライン【後編】

「成熟した医療DX」実現のために英国は何をしようとしているのか?

医療現場におけるデジタル成熟度の底上げを目指し、英国政府はNHSの予算制度を見直し、医療機関がIT化を進める際の資金調達プロセスをより明解にするための行動計画を提示している。その内容は。

 中編「『医療DXの意欲があっても予算がない』問題を解決する『WPfW』とは?」は、英国の国民保健サービス(NHS:National Health Service)における、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進を目的とした資金調達を円滑にする国家的な取り組みを紹介した。NHSのデジタル推進部門であるNSHXは、医療機関のDXプロジェクトで直面しがちな課題に対してさまざまなガイドラインを用意し、具体的なアクションを示している。医療機関のIT活用を推進する際の指針となる「What Good Looks Like framework」(以下、WGLL framework)はその一例だ。

 医療機関および統合ケアシステム(ICS:Integrated Care System。注1)の関連組織がデジタル関連の負債を把握し、WGLL frameworkで定める成功基準を満たす条件を可視化するために、英国政府は専用の計算ツールを提供する。これにより医療機関は、IT投資から得られる利益を追跡しやすくなる。既存のIT製品やサービスを利用するに当たって、組織全体でベストプラクティスを共有することも容易になる。

※注1:地域住民への医療と福祉サービスを提供する組織(NHS傘下の医療機関、地方自治体、ベンダーなど)が、サービス提供体制の改善を目指して締結しているパートナーシップおよび、包括的なサービス提供体制のこと。地域ごとの統括組織となる統合ケア委員会(Integrated Care Board:ICB)は、本稿公開時点で英国全土に42件存在する。

「成熟した医療DX」のために英国政府は何をするのか?

印刷する
SNSでシェア

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

関連記事

こんなメディアも見られています

TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

無料会員登録
最新情報をいち早くチェック!

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます(メディアごとに文章は変更)

いますぐ無料会員登録

ベンダーコンテンツ PR

From Informa TechTarget

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ホワイトペーパーランキング PR

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

TechTargetジャパン SNS

X @techtarget_itmをフォロー

インフォメーション

TechTargetジャパンをフォロー