揺らぐソーシャルメディア企業の信頼性【後編】

「Twitterは危険だ」と納得させられてしまう理由

Twitterの元幹部による内部告発は、同社のセキュリティ体制や情報管理体制のずさんさを指摘する内容だった。告発を擁護する専門家は「ソーシャルメディア企業の信頼性が揺らいでいる」と話す。

 Twitterのセキュリティ対策やプライバシー管理に関する重大な疑惑が浮上している。同社の元セキュリティ責任者ピーター・ザトコ氏は2022年7月、Twitterがセキュリティやユーザーのプライバシー保護を怠っていると指摘する告発状を米証券取引委員会(SEC)に提出した。

 ザトコ氏は「マッジ」の通り名を持つ著名な元ホワイトハッカーで、2020年後半からTwitterでセキュリティ責任者を務めていたが、2022年1月に同社から解雇された。セキュリティ領域の専門家はザトコ氏を擁護し、Twitterの主張に反発している。

「尊敬を集める」内部告発者 擁護の声が続出

 セキュリティベンダーVectra AIでSaaS(Software as a Service)製品担当CTO(最高技術責任者)を務めるアーロン・ターナー氏は、ザトコ氏を擁護する人物の一人だ。「マッジのことは、彼がハッカー集団Cult of the Dead Cowでホワイトハッカーとして活動していた頃から知っている」とターナー氏は語る。

 ターナー氏がMicrosoftで働いていた時、ザトコ氏は同社のセキュリティ戦略を根本から改善したという。ターナー氏は2022年までの約20年間、政府関連のプロジェクトに携わってきた。米国防高等研究計画局(DARPA)でのザトコ氏の仕事ぶりについては、「米国政府のサイバーセキュリティへの取り組み方に大きな変化をもたらした」と語る。

 ザトコ氏は誠実で、システムの開発および運用において常に最高の技術水準を重視していたとターナー氏は評価する。同氏は「もしマッジがTwitterにセキュリティの問題があると言うならば、Twitterは重大な問題を抱えている」とみる。

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Alex Scroxton
Alex Scroxton

米TechTargetの電子週刊誌『Computer Weekly』でセキュリティ分野の記事編集を手掛ける。同社の電子月刊誌『MicroScope』で記者を務めた後、2014年5月からComputer Weeklyの編集に従事。2003年、サセックス大学(University of Sussex)で社会人類学の学士号を取得している。

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