OpenAIへの報復だけではない?

イーロン・マスク氏が生成AI「Grok」をオープン化する“語られない狙い”

イーロン・マスク氏が、生成AI技術を活用したチャットbot「Grok」をオープンソースで提供する方針を明らかにした。背景にはOpenAIへの恨みがあるようだが、もう一つの狙いを指摘する向きもある。

 実業家のイーロン・マスク氏は2024年3月11日(現地時間)、自身で創業した人工知能(AI)技術の会社「xAI」が、生成AI(ジェネレーティブAI)技術を活用したチャットbot「Grok」をオープンソースで提供することを明らかにした。

 同社は2023年11月にGrokを発表。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)「X」の有料会員に先んじて提供している。Grokは大規模言語モデル(LLM)「Grok-1」を搭載し、Meta Platformsの「Llama 2」や、OpenAIの「GPT-3.5」のようなLLMに匹敵する性能だと、同社は説明している。

 マスク氏はOpenAIの共同創設者だったが、2019年に同社から撤退。2024年2月には、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏と社長のグレッグ・ブロックマン氏を契約違反で提訴した。「OpenAIの技術はオープンで、人類の利益のためにあるべきだったが、アルトマン氏が閉鎖的な方向に誘導した」というのがマスク氏の主張だ。

 ワシントン大学情報大学院の教授であるチラグ・シャー氏は、マスク氏がGrokをオープンソースにしようとする動機は、OpenAIに対する報復の可能性があると述べる。しかし理由はそれだけではない。

オープンソース化する“もう一つの狙い”

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