使いやすさだけじゃない
“暴走”を防ぐAIエージェント設計ツール「Genesys Cloud AI Studio」とは?
Genesys Cloud Servicesは2025年6月、AIエージェント設計ツール「Genesys Cloud AI Studio」を発表した。同社幹部が語る、使いやすさにとどまらない目玉機能とは何か。
カスタマーエクスペリエンス(CX)向上のためのツールを手掛けるGenesys Cloud Services(以下、Genesys)は2025年6月、「AIエージェント」の設計ができるツール「Genesys Cloud AI Studio」を発表した。AIエージェントとは、画像やテキストを自動生成するAI(人工知能)技術「生成AI」によってさまざまな作業を自動化する仕組みだ。AIエージェント設計用ツールが相次いで登場する中、Genesys Cloud AI Studioは何が“すごい”のか。
「責任あるAI利用」を可能にする目玉機能
併せて読みたいお薦め記事
AIエージェントのインパクトとは
Genesys Cloud AI Studioは専門的なコーディングのスキルがなくても、自然言語を使ってAIエージェントを設計したり、改修したりできるツールだ。AIエージェント設計の際、自社の規制やポリシーを踏まえ、AIエージェントにどこまで自律性を持たせるのかを制御可能だ。例えば、言葉遣いや課題解決の方針についてAIエージェントにルールを示せる。これによって、AIエージェントの“暴走”を防ぎ、セキュリティやコンプライアンス(法令順守)の強化につながるという。
Genesysはこの機能をガードレール機能と呼ぶ。同社バイスプレジデント(プロダクト担当)のラーフル・ガーグ氏は、「ガードレール機能はGenesys Cloud AI Studioの目玉だ」と述べる。企業ではAIエージェントによる自動化のニーズが高まっている一方、セキュリティやコンプライアンスが懸念点だ。Genesysはガードレール機能によってAIエージェントのセーフティ(安全利用)コントロールを実現し、責任あるAIエージェント利用を可能にすると説明する。
Genesysは、独自の技術とオープンソースソフトウェア(OSS)を組み合わせてGenesys Cloud AI StudioのAIモデルを構築し、汎用(はんよう)性を高めている。さまざまな業務システムとの連携も可能で、Genesys Cloud AI Studioを既存のワークフローに組み込みやすくしているという。「企業が従来のシステムと生成AIを融合させ、ハイブリッドなアプローチを推進できるようにしている」とガーグ氏は説明する。
ガーグ氏は具体例として、ある大手銀行が住宅ローンの申し込みプロセスを刷新した取り組みを挙げる。同氏によると、その銀行は住宅ローンに関する説明に生成AIを取り入れている。一方で、本人確認用の質問への回答をはじめとした機密性の高いデータの処理には生成AIを使わないことにしているという。
AIエージェント設計用ツールの分野では、SalesforceやServiceNow、Qualtricsなど、ベンダーがひしめいている。Genesys Cloud AI Studioの投入によってGenesysもこの分野に本格参入し、競争が激化する見込みだ。
TechTarget.AIとは
TechTarget.AIは、TechTargetジャパンの記事の一部で生成AIを補助的に活用し、米国Informa TechTargetの記事を翻訳・編集して国内向けにお届けします。編集部による内容の確認を徹底しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
TechTarget.AI
TechTarget.AI編集部は生成AIなどのサービスを利用し、米国TechTargetの記事を翻訳して国内向けにお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
3
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
4
AIの導入効果はどう測る? DMM.comのエンジニア組織に学ぶ効果検証のノウハウ
-
5
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
6
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー