「IT部門に文句を言う人」をあえてトップに

技術畑出身だけが正解か? 「コードを書けないCIO」が組織を救う

「IT部門のトップは技術に精通していなければならない」という常識は過去のものになりつつある。技術畑出身ではない「異色のCIO」たちが語る、技術偏重に陥らないためのリーダーシップ論とは。

 「技術のことが分かっていない上司の下では働きたくない」――。現場のエンジニアから、このような不満が聞こえてくることはしばしばある。ところが経営の視点から見れば、「技術に詳し過ぎるリーダー」こそがボトルネックとなり、リスクになる場合すらある。

 最高情報責任者(CIO)へのキャリアパスに、万人に共通する「正解ルート」は存在しない。かつてCIOと言えばコンピュータサイエンスを修め、インフラや開発の現場で実績を積んだ「技術のスペシャリスト」が就くポストだった。しかしその潮目は変わりつつある。サプライチェーン管理やマーケティングといった異なるバックグラウンドでの実務経験を武器に、「ITの素人」がIT組織のトップとしてビジネス成果を創出するようになってきているのだ。

 彼らは技術的な空白をどう埋め、なぜたたき上げのエンジニア以上にビジネスに貢献し得るのか。本稿は4人のIT幹部に聞いた「型破りなキャリアパス」を取り上げ、これからのIT部門に必要な「技術と経営の融合」の実態を探る。

ITの問題は思い切って「詳しい人」に任せる

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