見積もりの“予備費”は本当に必要か?

「その見積もり、ベンダーの言い値では?」 甘いRFPが招く“ぼったくり”構造

RFPはシステム刷新の成否を握るが、要件や価格を見極めることは容易ではない。あいまいなRFPが招くプロジェクト遅延や予算超過を回避し、最適なパートナーを選ぶための「評価の物差し」とは。

 ベンダーから出てきた見積もり額が、適正なのかどうかを判断できない――。これは基幹システムの刷新やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進において、IT部門が直面する典型的な課題だ。この「迷い」を生む原因になり得るのが、プロジェクトの第一歩である「RFP」(提案依頼書)の品質だ。

 あいまいな要件定義や、非機能要件の記載漏れがあるRFPは、ベンダーに「リスクバッファー(予備費)」を過剰に積ませる隙を与えるだけではなく、開発後の「言った言わない」のトラブルの火種となる。RFPの出来が悪い時点で、プロジェクトは“負け戦”になりかねないということだ。

 ITコンサルティング企業Ragateは2025年12月、RFP作成やベンダー選定に関わる日本国内のビジネスパーソン550人を対象に、インターネット調査を実施した。その結果、回答者の約6割がRFP作成業務において課題を抱えている実態が明らかになった。社内にノウハウがないまま手探りで作成したRFPが、どのような悲劇を招いているのか。現場が直面しているリアルな「悩み」と、「技術」「経営」の両面からベンダーを精査する評価軸について解説する。

「要件が書けない」「相場が分からない」 担当者の悲鳴

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