終わらないインフラ投資への処方箋

みずほ銀行が“ハード更改の呪縛”を断ち切った決断――「DB維持費」削減の裏側

DB管理において、定期的なパッチ適用やハードウェア更改は費用と運用負荷を強いる。みずほ銀行はいかにして既存システムを変えずに、「ライセンス数約66%削減」の道筋を見いだしたのか。

 企業システムの根幹を支えるデータベース(DB)。しかし、その維持管理は情報システム部門にとって頭の痛い問題だ。セキュリティ確保のための定期的なパッチ適用、事前の入念な影響検証、数年ごとに必ずやってくるハードウェア更改――。システムの重要性が高まるほど、運用負荷とインフラ投資は雪だるま式に膨れ上がる。

 みずほ銀行も、こうした「終わらない運用地獄」に直面していた企業の一つだ。同行は2012年から、約50件のアプリケーションを集約した、大規模なプライベートクラウド型のデータベースシステムを運用してきた。しかし、厳しい無停止要件などインフラ運用の高度化に伴うメンテナンス負荷の増大や、ハードウェア更改のたびに発生する費用が重くのしかかっていた。

 増え続ける運用負荷と費用を前に、みずほ銀行が選択したのは、既存のシステム構成には手を加えず、パブリッククラウドを用いた「自律型データベース」への移行という決断だ。

 この決断によって、みずほ銀行は日常的な運用負荷から解放されるだけではなく、必要な分だけコンピューティングリソースを拡張できるモデルによって、モデルケースではデータベースライセンス数を約66%削減できる可能性を見いだした。IT担当者を苦しめてきたパッチ検証などの複雑な手作業も大幅に削減された。大規模かつミッションクリティカルな金融システムにおいて、同行はいかにして「既存アプリケーションへの影響ゼロ」と「システムの運用自動化」を両立させたのか。

「ハードウェア更改からの脱却」という決断

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