安易な「脱オンプレミス」は危険

巨大DBをOCIでクラウド化 パナソニックIT会社が年間7000万円を削った移行術

大規模データベースのハードウェア保守切れが迫る中、安易なクラウド移行は高額な費用を生む。パナソニック デジタルはいかにしてデータベースの性能を落とさず、年間7000万円の費用削減を実現したのか。

 企業を支えてきた大規模データベースの中核を担うハードウェアやOSの保守期限切れ(EOL)は、IT部門にとって頭の痛い問題だ。将来の事業成長を見据え、アジリティー(俊敏性)と拡張性を確保するためにはクラウドサービス前提の再設計が妥当な選択に思える。しかし、長年オンプレミスシステムで肥大化・複雑化した巨大データベースをそのままクラウドサービスに持ち込むと、従量課金モデルに苦しむことになる。特にデータ転送に伴う通信費の全容を見積もり段階で把握することは難しく、「オンプレミスシステムの頃よりもトータル費用が高くついた」という悲劇を引き起こしかねない。

 パナソニックグループのIT事業を担うパナソニック デジタルも、まさにこの巨大な集約システムの保守切れという壁に直面していた。この課題に対して同社は、単なるインフラのリプレースにとどまらず、グループ内で最大規模を誇る販売統計分析システムにおいて、年間7000万円もの運用費用の削減に成功している。クラウド化における「費用見積もりの甘さ」をいかに回避し、オンプレミスシステムと同等の高い性能と可用性を維持した手法とは。

IT部門とアプリケーション部門の“分断”をどう乗り越えたか

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