終わらない「差し戻し」を断つ自己解決の仕組み

「マニュアル配布」の限界に直面 立命館が実現した“改修ゼロ”のAI支援導入

業務システム導入後に必ず発生する入力不備と、膨大な差し戻し作業。マニュアル整備では防げないこの悪循環を断つため、立命館が「システムを改修せずにリアルタイムチェックを実装」した手法を紹介する。

 新しい業務システムを導入した際、情報システム部門や管理部門が直面する最大の壁が「現場の入力不備」だ。

 学校法人立命館も、同様のジレンマを抱えていた。同法人は中期計画の下、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の一環として購買管理システム「Coupa」を導入した。しかし、システムの利用頻度が低い教職員にとって、複雑な申請項目の理解は難しかった。その結果、必須書類の添付忘れや項目間の不整合といったミスが多発することになる。

 従来のようにマニュアルを配布し、システム改修で入力制限をかけるだけでは、このヒューマンエラーは防ぎ切れなかった。その結果、事務局の担当者が目視で全件チェックし、個別に修正依頼を出すという「終わらない差し戻しのループ」に陥り、業務全体の停滞という重い代償を払っていた。

 この不毛な作業から抜け出すため、立命館が選んだのは「職員にその場でミスに気付かせ、自己解決を促す」というアプローチだった。既存のCoupa本体には一切手を加えず、いかにして不備検知機能を実装したのか。

システムに手を加えず、職員に「自己解決」してもらう仕掛け

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