記者の「精算遅延」を防ぐ工夫

中日新聞社が“20年来のシステム”を捨てて「マネーフォワード」に移行した理由

現場直行や長期出張がたびたび発生する新聞記者にとって、紙の領収書とオフィス前提の精算業務は大きな負担だ 。中日新聞社は20年間運用したシステムからの脱却を決断し、「紙の呪縛」をどう解消したのか。

 日刊新聞の発行や各種事業を手掛ける中日新聞社は、マネーフォワードが提供するクラウド型経費精算システム「マネーフォワード クラウド経費」を導入した。

 中日新聞社は約20年にわたり、ワークフローシステムで経費精算を運用してきた。しかし、タクシー代や駐車場代、立替経費など月間数千件に上る膨大な処理が発生する中で、「電子帳簿保存法」や「インボイス制度」(適格請求書等保存方式)などの制度変更に合わせたシステム改修が、経理部門や情報システム部門にとって大きな負担になっていた。

 従来のワークフローシステムはスマートフォンからの申請が困難な仕様であり、経費精算のために従業員が出社して紙の領収書を台紙に貼り付けて提出する必要があった。特に急な現場急行や長期出張が発生しやすい取材記者にとって、オフィスでの精算を前提とした運用は精算遅延の要因になっていた。紙と電子データが混在する目視チェックや承認フローの停滞も課題になる中、中日新聞社は業務システムの刷新に踏み切った。

 新聞社特有の複雑な組織構造と科目管理をどのようにしてクラウドサービスで再現したのか。システム選定の決め手となった独自の制御機能と業務改革の全貌を解説する。

新聞社特有の複雑な管理体系

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