失敗から学ぶ監視体制の最適化

XDRのテンプレ全部オンが「アラート疲れ」を生む 監視費用を抑える設計

サイバー脅威の高度化に伴い、企業はSIEMやXDRなどの監視ツールを導入している。しかし初期設定のまま運用したり全ログを漫然と集めたりすれば、インフラ費用の肥大化と現場の疲弊を招く。この状況から脱するには。

 サイバー攻撃の高度化に伴い、企業はEDR(Endpoint Detection and Response)やSIEM(Security Information and Event Management)などの監視ツールの導入を進めている。しかし現場では、システムを導入したものの初期設定のまま運用したり、ベストプラクティスという名目の下に全システムのログを無計画に収集したりするケースが後を絶たない。その結果、クラウドストレージのログが肥大化して利用料金がかさむだけではなく、毎日大量の警告が発生するアラート疲労に陥るという構造的な課題が存在する。

 セキュリティ企業SRAのセキュリティアーキテクトであり、Microsoftの認定表彰プログラム「Microsoft MVP」にも選出されているトルルス・ダールスビーン氏は、ある国際的なサービスプロバイダーの事例を挙げる。その企業は重複したログや不要なデータを高額なストレージに保存していたため、無駄な出費を強いられていた。そこでログの収集範囲と検出ルールを見直した結果、劇的な費用削減に成功したという。

 膨大なデータを適切に処理し、インシデント検出の精度を高めるためには、どのような設計思想が必要なのか。

実践的な運用とデータストレージの階層化

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