将来の運用状況を先読みするために
データセンターの評価に最適な3つのKPIとは
データセンターのパフォーマンスを評価するためには、短期的および長期的に数値を追跡する方法が必要だ。その方法の一つとしてKPI(重要業績評価指標)の導入がある。
データセンター管理者は、ハードウェア、ソフトウェアのパフォーマンスを定期的に測定しておく必要がある。ハードウェア、ソフトウェアをアップグレードしたり最適化したりする際には、そうしたパフォーマンスの測定が役立つ。データセンターに関するKPI(重要業績評価指標)を設定しておけば、データセンターの状況や、ストレージなど個々のコンポーネントの稼働状態を把握しておくことができる。
以下に挙げる3つのデータセンターに関する主要なKPIを導入するとよい。
併せて読みたいお薦め記事
データセンター管理者が知っておくべき基本情報
- 半数の企業で「2018年のIT予算は増加」 投資分野はデータセンター、IT自動化など
- 仕事で一皮むけたいなら知っておきたい、“5大”データセンター認定資格
- いまさら聞けない、ソフトウェア定義データセンター(SDDC)の基礎知識
KPIはどう設定する?
データセンターの主要な3つのKPI
ストレージ使用状況:総ストレージ容量に占める、使用中のストレージ容量を示す。使用率が低い場合は使用可能なストレージがほとんど使用されていない、つまり無駄が多いことを意味する。このKPIが低い場合、事業責任者はストレージへの新規投資を制限するのが一般的だ。反対に使用率が高い場合は、ストレージ容量の追加が必要であることを示す。事業責任者はストレージ容量の増強について真剣に検討するだろう。
可用性:ストレージの予定稼働時間に対する実稼働時間の比率を示す。可用性の測定単位は、ファイルサーバやディスクアレイなどの主要なストレージサブシステムごとになる。ソフトウェアで定義された環境にストレージが配置される場合、測定単位はディスクアレイをグループ化したストレージティアになる。
可用性が非常に高い場合は、ストレージリソースが常に利用されていることを示す。可用性が低下傾向にある場合はストレージに問題が生じている可能性がある。これを早期に感知することで、事業責任者はワークロード管理やユーザー満足度、事業収益に悪影響を与える可能性がある問題に事前に対処できる。
計画停止率:これは、計画したダウンタイムに対する実際のダウンタイムの比率だ。KPIの数値「1.0」は、ストレージリソースに割り当てた稼働が、計画通りに実行されたことを意味する。1.0未満は実際のダウンタイムが計画より短いことを示し、1.0を超えると、実際のダウンタイムが計画よりも長いことを示す。
計画停止率が1.0を超えると、人員や設備が不足していること、ストレージ容量の追加購入が遅延していること、サービス提供時間が伸びていることなどの可能性がある。このKPIはデータセンターの運用効率の指標として使用できる。このKPIが継続的に高い場合は、根本原因の分析が必要だ。
これらのKPIに加え、平均故障間隔(MTBF)、平均復旧時間(MTTR)など、より詳細な項目をデータセンターのKPIとして設定することもできる。
MTBFは、機器障害が発生するまでの機器の稼働時間を平均化した数値だ。MTBFはストレージシステムの信頼性を評価する指標になる。時間の経過と共にMTBFに変化が見られるとすれば、システム障害の可能性について徹底的に調べる必要がある。
MTTRは、障害の発生から復旧までに要した時間の平均値だ。このMTTR値を分析することで、データセンターの復旧や機器の修理にかかる平均コスト、スタッフが持つ専門知識の充足度、ストレージシステムの信頼性などを評価し、潜在的な問題につなげることができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
比較資料
[セコムトラストシステムズ株式会社] 「自社に合うEDR」はどれか分かる? 比較・検討時の見極めポイントを解説 -
製品資料
[アルプス システム インテグレーション株式会社] まだ社内で眠らせたまま? AI活用の糧となる「データ資産」を有効利用するには -
市場調査・トレンド
[AvePoint Japan株式会社] “SCS評価制度”対応の第一歩、自社環境と要求事項とのギャップを把握する方法 -
製品資料
[株式会社BREXA Technology] 情報整理の自動化でインシデントの初動対応を効率化、AIエージェント活用のコツ -
製品レビュー
[ヴィーム・ソフトウェア株式会社] SCS評価制度を導入するだけで十分? 組織の防御力を高める活用方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
2
「WSUS」終了の時限爆弾 “本命”移行先ツールとMicrosoft提唱の新管理手法
-
3
Claude Codeでは「エージェントを作るな、スキルを作れ」 Anthropicが示すAI構築術
-
4
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
5
VMware離れの決め手は“機能”以外だった 情シス109人が選んだ新基準と死角は
-
6
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
7
「ERP(統合基幹業務システム)の導入・活用」に関するアンケート
-
8
パッチなしで「今すぐサーバを落とせ」 Kiteworks異例警告の波紋
-
9
「ITインフラとデータ保護・バックアップ対策」に関するアンケート
-
10
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
2
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
3
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
4
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
5
月1000枚の紙を削減 9年動けなかった組織が、業務改革のその先に得たもの
-
6
「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略
-
7
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
8
ソフトウェア開発の属人化と手戻りをどう防ぐ? 速さと品質を両立させる方法
-
9
AI活用を停滞させる「2:6:2の壁」を乗り越えるためのポイントとは?
-
10
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー