5つのポイントで見るNASストレージの現状【後編】
NASベンダー8社の“激辛ランキング”に見るユーザーの意外な思い(1/3 ページ)
TechTargetの満足度調査で見えてきた、NAS製品とNASベンダーに対する厳しい評価。だが、それは、NASシステムに対する失望ではなく、期待の表れかもしれない。
TechTargetの第10回「NASストレージシステムのユーザー満足度調査」では、2015年1月に発表した前回調査のスコアから下がり、一部の項目では過去最低を記録した。この結果は、さまざまな企業でファイルデータが急増したことで、NASストレージシステムに対する要件が高くなっていることが原因といえる。つまり、ユーザーが根強い不満を抱いているというよりも、どのような製品でも売れる時代が終了したということだろう。つまり、NASシステムに対する失望が広がったのではなく、期待が大きくなった結果かもしれない。
前編「8社のNASベンダーを比較して分かる、ユーザーの“激辛な本音”」では、調査結果から「総合ランキング」「営業力」「製品の初期品質」の3つの評価を紹介した。後編では、残りの「製品の機能」「信頼性」「テクニカルサポート」のカテゴリーの評価を見ていく。果たしてNASに対してユーザーの期待が大きくなったのだろうか。
「NASストレージシステムのユーザー満足度調査」は、「営業力」「製品の初期品質」「製品の機能」「信頼性」「テクニカルサポート」の5つのカテゴリーで製品を評価する。製品は、1.00~8.00のスコアで評価され、8.00が最も良いスコアとなる。
製品機能:製品の機能はユーザーのニーズを満たしているのか
エンタープライズNAS部門
製品機能の評価項目全てで6.0ポイント以上を獲得したのはNetAppのみである。NetAppは、7項目中3項目で最高スコアをマークした。NetAppのスコアが特に高かったのは「総合的に見て、製品の機能はニーズを満たしている」(6.40ポイント)と、「ミラーリング機能」の項目(6.37ポイント)だった。また、例年通り、NetAppは「スナップショット機能」も高く評価され、DataDirect Networks(DDN)の6.15ポイントにわずかに及ばない6.10ポイントを獲得した。2位のDDNは、スナップショット機能の他に、「レプリケーション機能」(6.25ポイント)と「相互運用性」(6.16ポイント)の2項目で首位に立った。EMC Corporation(EMC)は「スケーラブルなストレージ容量」の項目で6.33ポイントと手堅い成績を収めたことで、カテゴリー総合で4位のIBMを抑えて3位に入った。良い成績が散見されたが、部門全体では、この部門の製品機能の評価として過去最低を記録した前回調査のスコアをわずかに0.01ポイント上回るのみとなった。
ミッドレンジNAS部門
初期品質カテゴリーに続いて、製品機能カテゴリーでも、Synologyが6.31ポイントを獲得してNetApp、Hewlett Packard Enterprise(HPE)を抑え、首位に選ばれた。製品機能の全ての評価項目で6.0以上のスコアを獲得したのは、SynologyとNetAppの2社のみで、Synologyは5項目で、NetAppは2項目でトップに立った。Synologyは全体的に好成績を収めているが、中でもスコアが高かった項目は、「全体的な機能の満足度」(6.65ポイント)と「管理機能」(6.46ポイント)、「スナップショット機能」(6.38ポイント)だ。
NetAppの評価スコアは、全て6.12ポイントから6.28ポイントに収まっており抜群の安定感を示した。「他社製品との相互運用性」(6.22ポイント)と「レプリケーション機能」(6.12ポイント)の項目では首位に輝いている。HPEのスコアのほとんどは5.80ポイントから5.90ポイントの間になったが、「機能セットの全体的な満足度」(6.48ポイント)と「管理機能」(6.38ポイント)の項目で強さを発揮し、第3位に入った。
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