「3D NAND」「NVMe」の流れ強まる Intel、東芝など発表のSSDはここが違う:「Intel Optane SSD」など新製品を紹介
2017年の「Flash Memory Summit」ではIntel、Micron、東芝が新しい3D NAND製品について発表した。Intelは新しいSSDフォームファクタや「Intel Optane SSD」の新オプションを発売する。
2017年8月8日〜10日に開催された「Flash Memory Summit」で、ベンダー各社は企業向けSSDの新製品を発表した。3D NAND、「Intel Optane SSD」(以下、Optane SSD)、NVMeドライブが新しい流れを主導する。
Intelは新型SSD用フォームファクタ、デュアルポートの3D NAND SSDとOptane SSD、アップデートした企業向けSATA SSDを発表した。Micronは同社過去最大容量となる11TBの3D NAND搭載NVMe対応PCI Express(PCIe)ドライブを発表した。東芝は64層3D NAND搭載のSAS対応およびNVMe対応のPCIe SSDの開発について発表した。
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Intelの新型SSD用フォームファクタ
Intelは薄くて細長い形状から「Ruler」(定規)と名付けた新しい高密度、大容量SSD用フォームファクタを発表した。同社によると、高密度3D NANDフラッシュ使用で1Uサーバラックに最大1PBのデータストレージを収容できるという。また、従来の2.5インチ/3.5インチSSDやPCIeアドインカードより低電力と低冷却コストを実現するとしている。
Rulerフォームファクタ用にはフラッシュカードドライブに加え、超低レイテンシのOptane SSDも用意する予定だ。Intelは、Rulerを採用する3D NANDとOptane SSDを「近い将来、発売する」と述べるにとどまり、具体的な日程は明らかにしていない。
併せて発表したデュアルポートの3D NAND SSDとOptane SSDは、高可用性のための冗長性とフェイルオーバーを必要とするミッションクリティカルな用途に対応する。これらもIOPSと帯域幅を高め、低レイテンシを実現するという。
デュアルポートOptane SSDは一部の顧客向けに出荷しており、2017年中に提供範囲を広げる予定だ。デュアルポートの3D NAND PCIe SSDの「D4500」「D4502」「D4600」シリーズは既に出荷を開始している。
Intelの第2世代トリプルレベルセル(TLC)3D NANDフラッシュSSD「DC S4500」と「DC S4600」は、新しいSATAコントローラーとアップデートしたファームウェア、高密度32層3D NANDフラッシュ技術を採用している。Intelによると、S4600は、混合ワークロードの性能が前世代より30%向上するという。S4600は240GBから最大1.92TB、S4500は最大3.84TBのオプションを用意する。2017年中にS4500の7.68TBオプションも提供する予定だ。S4500とS4600は既に出荷を開始しており、5年間保証を提供している。
Micron、過去最大容量の3D NAND搭載NVMe対応PCIe
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