IT部門の“クラウドベンダー化”にも貢献
バックアップ用途だからこそフラッシュストレージが輝く理由(1/2 ページ)
フラッシュストレージの導入効果を引き出せるかどうかの鍵は、バックアップやアーカイブ用の「セカンダリーストレージシステム」が握っているという。それはどういうことなのか。
半導体メモリを使ったストレージ「フラッシュストレージ」の読み書き速度が上がる一方、価格は下がり続けている。サーバが頻繁にアクセスするデータを格納したストレージシステム「プライマリーストレージシステム」を構成するストレージとして、従来のHDDよりもフラッシュストレージを活用したいというニーズが高まっているのは、周知の事実だ。フラッシュストレージへ移行すれば、ビジネスアプリケーションがまるで魔法のように高速に動作する可能性がある。
データセンター向けの最新プライマリーストレージシステムは、キャッシュ用に大容量のフラッシュメモリを搭載するか、大掛かりなフラッシュストレージを追加するか、全ての容量をフラッシュメモリでまかなう「オールフラッシュストレージシステム」にするかのいずれかを採用するようになっている。かつて話題になったメモリセルの摩耗については、ほぼ忘れ去られている。
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進化するメモリ技術
ストレージシステムの設計でも、新たな試みが幾つかなされている。サーバのPCI Express(PCIe)スロットに直結するフラッシュストレージ「PCIeフラッシュカード」を採用した、低コストの「サーバサイドフラッシュ」を有効活用するDatriumなどがその例だ。オールフラッシュストレージシステムではないにせよ、何らかの種類のフラッシュストレージシステム(フラッシュストレージを用いたストレージシステム)に資金を投じれば、有益なIT投資になるのは明らかだ。
フラッシュストレージを用いたプライマリーストレージシステム(以下、プライマリーフラッシュストレージシステム)の構築が当たり前になれば、ストレージシステムの設計の違いはほとんどなくなる。金融取引をしている場合は別だが、ある意味「非常に高速」ということは、今のところは大半の用途に対して十分な速度だ、ということになる。
大規模環境向けストレージシステムへの主な考え方は、論点が変わってきている。以前は「どのフラッシュストレージシステムがより高速で信頼性が高く、スケーラブルで価格が安いか」だった。だが今は「高性能のプライマリーストレージシステムへの投資によって得られるメリットを最大限に引き出すには、どうすればよいか」になっている。
ストレージシステムのパフォーマンスを極めることで、企業が利益を上げられる可能性がある。全体的に急速に高まっているのは、ビッグデータ活用のビジネスニーズだ。一方プライマリーストレージシステムがフラッシュストレージベースに変わったとしても、依然として設計時にインフラのスペックや規模などを見積もるキャパシティープランニングの課題が付きまとう。
高まる「セカンダリー」の重要性
前途有望な新しいプライマリーストレージシステムを最適化する動きは、こうしたストレージシステムとできる限り適切に連携する「セカンダリーストレージシステム」(バックアップやアーカイブ用のストレージシステム)の導入をIT担当者に迫る。これに呼応して、セカンダリーストレージシステムの市場でも大きな変化が起きている。
これまでのセカンダリーストレージシステムは、サーバが常時接続をしないオフライン型のストレージシステムとして、データを保護することを目的に設計されてきた。だがこれでは、現在のセルフサービス指向のエンドユーザー間で需要が急増している、スケーラビリティが高く、高速でインタラクティブなストレージサービスは提供できない。
セカンダリーストレージシステムのアーキテクチャは、サーバが常時接続するインタラクティブなオンライン型に向かう傾向が強い。ある時点でのストレージ内容を取得する「スナップショット」やバックアップ、アーカイブを、低速で疑似オンライン(実質的にはオフライン)の深いストレージ層に放り込むのではなく、大量のデータをアクティブに使用できる状態でセカンダリーストレージシステムに配置することに、企業は価値を見いだしつつある。
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