複数のAPIサービス運営に必要な機能とは APIマネジメント製品を解説:基礎から分かるAPI管理【第4回】(1/2 ページ)
複数のAPIサービスを提供する際、どのような管理機能が必要になるのか、主要なAPIマネジメント製品の機能と製品を解説する。
第3回「API公開で必要なタスクは? 開発者/提供者視点で解説」ではAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)提供者の観点から、既存/新規サービスにおけるAPIの開発と、開発したAPIの公開に必要なタスクについて紹介した。第4回では自社で持つ複数サービスのAPIを一元的に管理するためのAPIマネジメント製品について紹介する。
本稿で取り上げるのは以下のAPIマネジメント製品だ。
- Apigee Edge
- IBM API Connect
- Oracle API Platform
- Red Hat 3scale API Management
- Kong
APIマネジメント製品の必要性
第3回で述べた通り、単一のサービスであればAPIの管理は容易だが、複数のサービスのAPIを一元的に管理、運用するとなると作業が煩雑となる。APIマネジメント製品を導入することで、各サービスの持つAPIレファレンス(API利用者に公開するAPI仕様のドキュメント)やバージョンの管理に加え、APIの利用頻度やトラフィック分析、API利用料の課金といった、APIエコノミーの実現に必須といえる機能をサービス全体で実現できる。
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APIで新たなビジネスに取り組む
マイクロサービスで不可欠なAPI
APIマネジメント製品が持つ主要機能
APIマネジメント製品は主に8個の機能を保有しており、それらの機能を利用することでAPI管理に必要なタスク実施およびAPIエコノミーの実現が容易になる。
1.APIゲートウェイ
1つ目は、APIマネジメント製品で定義したAPIを公開する機能の「APIゲートウェイ」だ。API利用者が公開API(APIゲートウェイで公開されているAPI)にアクセスすると、APIゲートウェイが実API(自社サービス、他社サービスが提供しているAPI)へのアクセスを中継し、API利用者にレスポンスを返す。
2.API管理
2つ目の「API管理」は、APIの管理に必要なタスクを支援する機能。APIマネジメント製品のGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)と管理用APIから各機能を利用できる。代表的な機能を6つ紹介する。
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