AMDのIntelとは違うサーバ向けプロセッサ戦略 新世代「Zen」とは?:IntelとAMDのサーバ向けプロセッサの動向【後編】
Intelに劣らずAMDによるサーバ向けプロセッサの話題も豊富だ。AMDはコアアーキテクチャ「Zen」の新世代を発表した。どう進化するのか。
前編「サーバ向けプロセッサはさらに進化 Intelの第3世代、第4世代『Xeon』とは?」の説明通り、Intelはサーバ向けプロセッサ「Xeon」の新製品を発表した。競合のAMD(Advanced Micro Devices)も新たな計画を打ち出している。
AMDはクライアントPCとサーバ向けプロセッサの新製品を次々に発表した。特にサーバ向けプロセッサ「AMD EPYC」に搭載する第3世代のコアアーキテクチャ「Zen 3」により、コストパフォーマンスでリードすると強調している。
AMDも減速せず Intelとは異なるアプローチを採用
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プロセッサとは何か
Intelとは対照的に、AMDは10ナノ製造プロセスをスキップした。AMDはZen 3にTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)の7ナノ製造プロセスを採用した。
Zen 3ではL1(レベル1)キャッシュの大容量化による分岐予測の改善をはじめとした、さまざまな強化ポイントがある。最大の変更点は、4コアが16MBのL3(レベル3)キャッシュを共有する従来の設計とは異なり、8コアが32MBのL3キャッシュを共有する設計になったことだ。この設計によって、各コアが利用できるL3キャッシュが2倍になる。こうした改善により、Zen 3は前世代の「Zen 2」と比べてIPC(Instruction per Clock:サイクル当たりの処理命令数)が約19%向上するとAMDは説明する。
AMDが公表するロードマップによれば、5ナノ製造プロセスを採用する「Zen 4」は2022年に登場する。
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