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“使えないJavaライブラリ”はそもそも選び方が駄目だった?:Javaライブラリ選択時の7大ポイント【第4回】
Javaアプリケーション開発で特定の機能が必要になった場合、開発者はライブラリを使用するか、自分で機能を実装するかを選択できる。自分のニーズに合った方法を選ぶには何を重視すべきなのか。
プログラミング言語および開発・実行環境「Java」の開発においてライブラリ(プログラム部品群)は、開発者が機能を実装する労力を軽減する助けとなる。ライブラリを選ぶ際の考慮点7つのうち、5つ目を解説する。
考慮点5.そのライブラリは本当に「求めていたもの」なのか
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連載:Javaライブラリ選択時の7大ポイント
- 第1回:“駄目なJavaライブラリ”ほど名前負けしている?
- 第2回:“使えないJavaライブラリ”かどうかは「ドキュメント」で分かる
- 第3回:「Javaライブラリを使うのが常に正解」だと勘違いしていないか?
Javaアプリケーション開発のこつ
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開発者はライブラリを選定する際、そのライブラリが自分のニーズにどれだけ合致しているかを検討することが重要だ。例えばキャッシュ(頻繁に使うデータの保存領域)が必要な場合、GoogleのJavaライブラリ「Guava」が選択肢になる。Guavaは
- キャッシュ
- コレクション(データや操作をまとめた「オブジェクト」の集合体)の操作
- データの関係性を表す「グラフ」の操作
- 並列処理
- 文字列の操作
など、さまざまな機能を提供するライブラリだ。
キャッシュが必要な場合、私はGuavaに慣れているので、Guavaを使えばさほど考えずに済むし、長期的に見ればかなりの労力を節約できる。とはいえGuavaは、あらゆるプロジェクトに適しているとは限らない。
「ライブラリは、必要な機能を全てもたらしてくれる」という考えを正当化する訳ではない。ただしライブラリが、必要なことをどれだけ肩代わりしてくれるのかを考えてみてほしい。たとえ開発者があまり悩まずに必要な機能を実装できたとしても、プロジェクトによってはライブラリがより適切な解決法になる場合もある。
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