HDD故障の原因と対処法【第2回】
HDDが故障しやすくなる「やってはいけない使い方」
HDDが一度故障すると修復はほとんど不可能になることがあるため、まずは故障しないように使うことが欠かせない。HDDが壊れてしまう、やってはいけない使い方とは。HDDの基本を理解しておこう。
HDDは比較的低コストで大容量を保存できるストレージとして幅広い用途に使われているが、その構造上、故障しやすくなることがあるので注意が必要だ。HDDの故障リスクをできるだけ抑えて使うにはどうすればいいのか。HDDが故障しやすくなる原因を解説する。
HDDが故障しやすくなる原因はこれだ
併せて読みたいお薦め記事
連載:HDD故障の原因と対処法
HDDはやっぱり使われ続ける?
HDDは通常、金属製のケースに収められており、一見すると頑丈で壊れないデバイスのように見える。だが実際にはずいぶん異なるものだ。内部は、ナノメートル単位で計算された複雑なメカニズムと、さまざまな可動部品で構成されている。
ドライブを乱暴に扱えば、その衝撃でスピンドル(円盤を回転させるための軸)、プラッタ(データを記録する円盤部分)、磁気ヘッド(データ読み書きを担う部品)などの内部コンポーネントが甚大な被害を受ける可能性がある。
HDDは環境要因に影響されやすい。特に高温で動作しているときはこれが顕著だ。この原因は、ファンの故障や不適切な換気などの要因によって引き起こされる可能性がある。長期間にわたって温度が高過ぎる状態が続くと、回路が劣化し、素材が物理的に侵食される可能性がある。
地震、竜巻、洪水、火災などの自然災害でも、HDDのコンポーネントが損傷することがある。長期間にわたる過度な振動や電気的な障害もHDD故障につながる可能性がある。
物理的に損傷したHDDからは、さまざまな症状が発現する可能性がある。例えば、HDDに触れると熱く感じたり、カチカチという音がしたりする場合、どちらもオーバーヒートになっている可能性がある。
冷却ファンの動きが遅いことも、潜在的なオーバーヒートを示唆している。一方で、システムのBIOS(Basic Input/Output System)がHDDを検出できない場合や、ドライブが全く起動しない場合は、どちらも電力サージが原因である可能性がある。電力サージとは、通常の電圧よりも高い電力が一瞬の間に電気回路を流れる現象を指す。
外部の影響からHDDを保護するために、まずは
- HDDを物理的にどのように扱うべきか
- 環境要因によるリスクを最小限に抑えるためにどのような手順を踏んだらよいのか
などに関するガイドラインを策定する必要がある。そのガイドラインには、
- 適切な温度と湿度を維持する方法
- 静電気を回避する方法
- ドライブの安全な保管方法
などが記載されている必要がある。実際に運用する際には、HDDの設置場所を清潔に保ち、埃が入らないようにし、適切に換気する必要がある。HDDの稼働を正常に保つだけでなく、電源やケーブル、無停電電源装置(UPS)も正常に動作している必要がある。
次回は、HDD内部の機械的故障について解説する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
市場調査・トレンド
[コパード株式会社] 約9割が負担を実感 Salesforceのテスト業務に関する実態調査で見えた課題とは -
市場調査・トレンド
[コパード株式会社] 「Salesforce」開発・運用におけるAI活用実態調査レポート -
事例
[テクバン株式会社] 1画面でITサービスデスク業務が完結 太陽ホールディングスに学ぶデバイス管理 -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] ライセンス無料 Drupalベースの「多言語ECサイト開発用パッケージ」の実力は? -
製品資料
[デジタルサーカス株式会社] 日本発グローバル企業用Drupal「Risley(リズリー)」の実力とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
OpenAIやAnthropicでさえ制御不能 2026年夏「3大サイバー攻撃」の衝撃
-
3
IT製品の導入に関するアンケート「セキュリティ」編
-
4
見落としが多発、AI普及&データ急増に伴うネットワーク課題の意外な原因とは?
-
5
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
6
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
7
【専門家に聞く】シャドーAIや過剰共有のリスクを防ぎ、安全に生成AIを活用するポイントとは?
-
8
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
9
【コスト分析】事例が示す中堅・中小向けERPの最適コスト構造
-
10
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
2
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
3
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
4
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
5
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
6
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
7
Linux初心者でも知らないとまずい「RHEL」「SLES」の違いとは?
-
8
東大教授と考える、AI時代の「データ主権」「信頼性」「ガバナンス」の在り方
-
9
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
10
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー