手作業からの脱却を支援
「山ほどある紙ベースの作業」を一掃するAIエージェント、Boxが発表
企業には自動化が必要な手作業や紙ベースのプロセスが山積している。Boxに搭載が計画されている新たな3つのAIエージェントは、文書処理とセキュリティの両面で、この課題の解決を支援する。
AI(人工知能)モデルが自律的に判断してタスクを実行する「AIエージェント」の台頭が進んでいる。企業の情報管理責任者は、従来人手に頼っていた社内のファイルやデータを整理、分類、保護を自動化できる技術として、AIエージェントに着目している。Box社は2025年後半、これらの課題解決に向けて、同社のファイル共有サービス「Box」に3種類のAIエージェントを搭載する計画だ。
Boxの“新AIエージェント三銃士”は何ができる?
1つ目の「Box Extract」は、Box社のメタデータタグ付けサービスを拡張した機能だ。AIエージェントが文書を解析し、契約書やスプレッドシートといったファイルの種類を特定した上で、重要なデータを識別する。
Box Extractは、PDFやスキャンした文書、画像など、さまざまな形式の文書を読み取って処理できる点が特徴だ。こうした技術は「インテリジェント文書処理」(IDP)と呼ばれており、Box社が2024年8月に買収したIDPベンダーAlphamoonの技術がきっかけになっている。
調査会社Deep Analysisの創設者であるアラン・ペルツシャープ氏は、「Boxは、非常に優れたIDP機能を手に入れた」と評価する。
2つ目の「Box Automate」は、タスクや情報の伝達経路を自動化するワークフローを容易に構築できる、ローコード/ノーコードのAIエージェント開発ツールだ。
ペルツシャープ氏は、Box AutomateとBox Extractの組み合わせは、Tungsten Automation(旧Kofax)、Abbyy、Hyland SoftwareといったIDPやコンテンツ管理自動化を扱う競合他社との顧客獲得競争において、Box社の優位性を高めると指摘する。「自動化が必要な手作業や紙ベースのタスク、プロセスは山ほどあるため、Box社にとってビジネスチャンスは尽きない」と同氏は語る。
3つ目の「Box Shield Pro」は、Boxのセキュリティツール群に複数のAIエージェントを追加するパッケージだ。具体的には以下のAIエージェントが利用可能になる。
- ファイルの文脈やコンテンツのパターン、企業の要件から機密データを識別してタグ付けする「AI分類エージェント」
- 情報セキュリティアナリスト向けに脅威通知を要約する「AI脅威分析エージェント」
- コンテンツの大量暗号化を検出してセキュリティチームに修復方法を提示する「ランサムウェアアクティビティ検出」
Box ExtractとBox Automateは、Boxの「Enterprise Advanced」プラン契約者を対象に提供される見込みだ。Box Shield Proは、Boxの「Enterprise Plus」およびEnterprise Advancedプランの契約者と、既存のセキュリティ強化アドオン「Box Shield」を利用中の契約者向けに、アドオンとして提供される計画となっている。
MCPサーバがもたらす新たなリスク
コンテンツのセキュリティ対策が企業にとって数十年来の課題であり続けている中、企業の情報管理責任者は新たな脅威に直面している。それは、AIエージェントが外部の情報ソースと連携してデータを取得できるようにする「Model Context Protocol」(MCP)サーバの登場だ。MCPサーバがもたらす新たなセキュリティリスクは、企業が運用している既存のデータアクセス制御では対処が難しい。AIエージェントが情報ソースに広くアクセスできるというMCPの特性上、エンドユーザーやAIエージェントの権限管理、入力データの検証など、新しいセキュリティ体制を整える必要性が高まっている。
Box社のCTO(最高技術責任者)であるベン・クス氏は次のように述べる。「社内のあらゆる情報を閲覧できるMCPサーバを、誰にでも無条件に提供するわけにはいかない。エンドユーザー単位でのアクセス制御を導入し、MCPサーバのアクセス範囲を制限するだけではなく、AIエージェントへの入力情報を全て精査して、こうした問題を回避しなければならない」
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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