データ分析はクラウドストレージと深く関わる
「BIの未来は明るい?」 専門家が注目するBIのトレンドとは
ビジネスインテリジェンス(BI)の将来についての関心は高い。だが、BIのカンファレンスで専門家が明らかにしたのは、BIの将来は予測できないというものだった。
機械学習やクラウドストレージ管理のように急速に進化するテクノロジーのトレンドが、今後数年のBIに大きな役割を果たす。中でもクラウドコンピューティングの台頭が果たす役割は大きい。これが専門家の意見だ。
現実にできることは、過去を分析し、現在に目を向け、トレンドに従い、次に何が起こる可能性があるかをほのめかすくらいが精いっぱいだ。これは、2018年6月後半に開催された「Real Business Intelligence 2018」の基調講演で研究者のエイミー・ウェブ氏と同じく研究者ハワード・ドレスナー氏が明確に示したポイントだ。
最新のテクノロジートレンドを紹介するFuture Today Instituteの創立者兼CEOで、ニューヨーク大学経営大学院(New York University Stern School of Business)の教授も務めるウェブ氏によると、トレンドを見極めることは、芸術よりも科学が占める割合が高いという。
BIの中にAIを見る未来研究者
ウェブ氏は未来研究者としてテクノロジーのトレンドについて企業や政府機関に助言している。同氏によれば、そうした助言は「データに基づいている」という。
ウェブ氏は毎年「Emerging Tech Trends Report」(テクノロジーの新たなトレンドレポート)を公開している。2018年度版には250個程度のトレンドが掲載されている。そのトピックは、BIとデータ管理ツールの現状と未来から、さまざまなAIツール向けの新たなアプリケーションまで多岐にわたる。
同氏は、ビジネスに対して機械学習システムのようなツールが持つ潜在的重要性を示している。
機械学習は、データ分析の特定部分を自動化する。利用可能なデータ量に応じて、営業からマーケティング、カスタマーサービスまで、理論上、あらゆる部門のビジネスを優位な立場に引き上げることができるとウェブ氏は話す。
ディープラーニングのような新たなツールが登場している。ディープラーニングは、機能としては機械学習と同じだが、少ないデータで重要度の高い推論を生み出すことを理想とする。こうした新たなツールの登場は、企業がデータを保管する方法やデータを保持するポリシーの構造を変える可能性があるとウェブ氏は続けた。
少数のAI大手
ウェブ氏によると、現在「AIの文化全体を推進する」企業はMicrosoft、Google、Amazonを含む9社だという。同氏は、AIの分野はさらなる統合が期待されると付け加えた。
こうしたAI大手は、大規模な予算を確保し、優れたAIツールを提供するだけでなく、大規模なデータストレージを保持し、強固なクラウド基盤も所有する。
BIと分析は今後クラウドストレージの拡張や分析の自動化へと向かっている。それに伴い、企業は接続先のシステムの選定を迫られ、柔軟性が制限されていくと同氏は予想する。
BIに不可欠となるクラウド
一方、ドレスナー氏はカンファレンスの基調講演でBIの現状についての調査結果を取り上げた。同氏は、自身の会社Dresner Advisory Servicesで最高調査責任者を務めている。
ドレスナー氏は、その講演でクラウドコンピューティングの勢力拡大について触れた。2016年以降、その将来がまだ不確かなだったときに、同氏は、クラウドが「主流になる可能性は非常に高い」と話していた。
恐らく情報が世間に広がる速度には追い付いていないが、AIテクノロジーも急速に進化していると同氏は話す。「スマート機能はますます多くのサービスに浸透するだろう」というのがドレスナー氏の見解だ。
ここ数年、ベンダーはSaaS(Software as a Service)の提供において急速な進化を遂げている。SaaSは一般的になったといえる。ダッシュボードやレポート処理がBIチームの主な優先事項であることは変わらないが、エッジコンピューティングやテキスト分析などの新たなテクノロジーとツールの重要性も増していると同氏は話す。
同氏は、BIの予算が年々増加していることから、BIの未来は明るいとみている。
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