Column
ITリーダーシップに必要な基本要素とは?
ITインフラ管理で重要なのは「スタッフ、プロセス、ツール」の3要素。ここでは、「確実により良い結果をもたらしてくれる作戦上の3要素」を4セット紹介しよう。
われわれは皆、ITインフラの管理では「スタッフ、プロセス、ツール」の3要素が重要だということを知っている。だが、最高レベルのスタッフが、完璧なプロセスに従い、最先端のツールを使ったとしても、技術がしっかり設計されていなければ、お粗末な結果に終わりかねない。私は何年間もインフラ管理に携わってきたが、その経験から、「確実により良い結果をもたらしてくれる作戦上の3要素」を4セット編み出した。これらの3要素はいずれも戦略とビジョンを包含し、事業の短期的目標にも長期的目標にも適合できるようになっている。
(1)指揮取り、チーム編成、セキュリティの確保
やる気に満ちた社員を生み出せるのは、部下を鼓舞できる指導者だ。われわれは常に、より良い指導者を目指して努力しなければならない。まず、リーダーシップの重要性を認識できるかどうかは重要なポイントだ。優秀な人材を引き込めるようなカリスマ性と関与が求められている。どのような人材を引き付けられるかは、本人次第だ。われわれは過度な形式主義を排除し、できるだけ最適なITサービスを提供すべきだ。つまり、チームとしてうまく働く必要がある。私は、当社のレベル2のサポートチームとデスクトップエンジニアリングチームとの間にやり取りが多いことに気付き、このサポートチームをエンジニアリングディレクターの配下に移行した。その結果、われわれは機動性に富んだ迅速なチームに変身できた。
またわれわれは、インフラ全体でセキュリティのベストプラクティスをサポートする必要がある。例えば、リモートアクセスのセキュリティは通常、ネットワーク内のチーム、ディレクトリサービス、デスクトップエリアに影響を及ぼす。そのため、われわれもすべてのチームにセキュリティのベストプラクティスを実装するために、それぞれ個別にセキュリティ機能を実装している。
(2)設計、実装、運営
インフラの設計は、われわれの効率性の80%以上を左右する。当社では、運用環境に新たに何か技術を実装する際には、設計が適切であるかどうかをエンジニアリングチームが必ず事前に確認するようにしている。100%以下の状態に甘んじてしまうような「とりあえずはこれで十分」的な考え方は排除しなければならない。そして、決して手を抜いてはならない。
われわれは、例えばIT Infrastructure Library(ITIL)のガイドラインなど、当社のインフラに対応したベストプラクティスを使用して、技術やプロセスを実装しなければならない。われわれは、ITILのサービスデスク、インシデント管理、問題管理、変更管理のプロセスを約10週間で実装した。ただし、古くて非効率的なプロセスを維持しながら新ツールに移行した場合、必ずしもサービスレベルの改善にはつながらないという点を忘れてはならない。
(3)簡略化、整理統合、自動化
たとえそれが難しい取り組みだとしても、われわれはユーザーのためにプロセスを簡略化しなければならない。なるべく少ないコンポーネントでITサービスを提供できるような方法を見つける必要がある。例えば、データ/音声サービスの統合は格好の一例だ。データネットワークへの投資をてこ入れして、古いテレフォニープラットフォームを廃棄すれば、技術を1つ排除し、ネットワーク技術者のスキルとトレーニングをもっとうまく活用できる。筆者の会社では、シスコのVoIPプラットフォームに移行している。
(4)監視、管理、報告
環境のすべての要素を監視しなければ、管理することはできない。そして、インフラは顧客が期待するサービスを通じて管理する必要がある。例えば、われわれはWebサイトのコンバージョンレートの監視機能を実装し、その比率が容認レベルを下回った場合に自動的に通知されるようにしている。またわれわれは、ITサービスの重要性を会社に立証するための主要な測定基準(例えば、オンラインのショッピングカートの実績など)について報告しなければならない。
何はさておき、ITリーダーシップとは旅の目的地ではなく、旅の行程であるということを忘れないように。だからこそ、優れた地図の有無ですべてが違ってくる。
本稿筆者のマイケル・カーパー氏は、アイダホ州コーダレーンのコールドウォータークリークの技術オペレーション部門担当副社長。
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