バックアップアプライアンス紹介:デル
データ重複排除と圧縮の最適化でバックアップ効率を向上させる「Dell DR4100」
デルのバックアップアプライアンス「Dell DR4100」は、データ重複排除/圧縮技術を備えており、最大81Tバイトまで対応。バックアップに必要なストレージ容量を最大15分の1まで削減する。
戦略的買収によって、ストレージ分野の製品ポートフォリオを拡充しているデル。同社は2013年3月からバックアップアプライアンス「Dell DR4100」(以下、DR4100)の提供を開始した。DR4100は、米Dellが2010年7月に買収したOcarina Networksのデータ圧縮/重複排除機能を持つソフトウェアを搭載している。
デルのマーケティング統括本部の小松原真一郎氏は「企業の規模を問わずデータ量が爆発的な勢いで増え、ストレージのディスク容量の拡張性が求められている。また、効率的にデータ管理を実施するためにデータを圧縮する重複排除にも関心が集まっている」と語る。その上で、「DR4100はバックアップ環境を低コストで集約でき、簡単に運用管理できる。大企業のみならず、市販のローエンドのバックアップ装置でデータ保護をしている企業や10~100人規模の企業にも受け入れられやすい」と説明する。
最大物理容量81Tバイトまで拡張可能な「Dell DR4100」
DR4100は、デルが2012年2月に発表した「Dell DR4000」の後継機種。同社の 第12世代サーバ「PowerEdge R720」を採用した2Uサイズの筺体で、3TバイトのHDDをサポートする。1台につき最大2台まで拡張シェルフを追加でき、使用可能容量が異なる5種類のモデルがある。
また、ストレージの物理容量は最大81Tバイト、重複排除使用後の論理容量は最大1.2ペタ(P)バイトまで拡張可能だ。同社によると、バックアップに必要なストレージ容量を最大15分の1まで削減できるという。
デルのエンタープライズ・プロダクトセールス本部 ストレージアーキテクトの一丸太作氏は、「DR4100は、バックアップ環境のテープ運用の置き換えに最適。重複排除と圧縮によるデータ量の削減効果で大量のデータを保管できるため、テープ搬送が不要になるなど、バックアップ/リストアの処理時間を短縮できる。また、レプリケーション機能によって遠隔地へのディザスタリカバリ(DR)を実現する」と説明する。
データの重複排除と圧縮の最適化を
DR4100では、ストレージに保存する前にデータ重複排除をスライディングウィンドウ可変長で行う「インライン」方式を採用。また、Ocarina Networksのファイルごとの圧縮アルゴリズム技術によって、ZIP形式のような処理が難しいファイルでも高いデータ削減効果があるという。各種バックアップソフトウェアとの連携も可能で、対応プロトコルはNFS、CIFS、OST。
重複排除では、データを分割する単位(チャンク)を小さくした方が削減効果が期待できる。しかし、画像ファイルなどは重複排除の効果が悪くなったり、多くのメモリリソースを必要とすることがある。一丸氏は「DR4100ではオブジェクトの埋め込みデータを判別し、重複排除の効果があまり期待できないデータにはすぐに圧縮処理を実施する。データの重複排除と圧縮との最適化によってデータ量の削減効率を高めている」と説明する。また「インライン方式では、CPUやメモリの性能がスループットに影響する。サーバベンダーである当社は、CPUなどのリソースの開発面やコスト面で優位性がある」と強調する。
レプリケーションやデータ保護も実現
レプリケーションは DR4100では、ディレクトリ(コンテナ)単位で行うレプリケーションを実施。複数拠点にある最大32のノードを単一ノードに複製する多対1の複製機能を備えており、各拠点の差分ブロックデータのみを転送する。また、転送時間のスケジューリングやWANの帯域制御などにも対応する。
その他、DR4100にはハードウェア/ソフトウェア両面でバックアップの整合性を検証するデータ保護機能が組み込まれている。停電時にもデータを保護する「NVRAM(不揮発性RAM)を搭載しており、定期的にバックグラウンドでデータ整合性をチェックすることでハードウェア障害によるデータの破損などを検出する。また、RAID 6構成によって二重のディスク障害からデータを保護できるなどの冗長性を確保している。
さらに、データ書き込み後にすぐに内部的にリードバックすることで整合性を検証する「Early Write Verify」、書き込み済みデータをリードバックしてチェックサムを比較することでデータの保全性を高める「Continuous Data Verification」などのソフトウェア機能を利用できる。
小松原氏は「DR4100は電源を入れてセットアップを開始すると、10分で設定が完了するターンキーソリューション」と説明する。さらにデルのシステム管理ツール「Dell OpenManage」によってリモート監視・制御が可能で、Webベースの画面でこれまでよりも簡単かつシンプルにバックアップ環境を運用できるという。
「Fluid Data Architecture」戦略を推進
1年前に発売されたDR4000は現在、半導体製造企業や製薬企業、インターネットプロバイダーなどが採用している。特に「運用を変えずにテープから置き換えたり、遠隔レプリケーションによって運用コストの削減などを目的に導入されることが多い」(一丸氏)。DR4000もファームウェアを更新することで、DR4100と同様の機能を利用できる。
DR4100の標準小売価格は、161万円から(最小構成の税込金額)。同社は、レプリケーションや重複排除、圧縮などの機能を追加ライセンス費用なしで利用できる点をコスト面での優位性として挙げている。
デルはストレージ戦略のビジョンとして「Fluid Data Architecture」を掲げている。データを水が流れるように流動的に最適な場所へ動的に移動させ、自動的に管理するというものだ。現在、同社はプライマリーストレージやバックアップ、アーカイビングなどのシステム間におけるデータ連携の自動化に取り組んでいる。DR4100もそれに準じて、クラウドとの連携機能などの実装を進める予定だ。
| 機能 | 41Tバイト | 81Tバイト | 135Tバイト | 270Tバイト | 405Tバイト |
|---|---|---|---|---|---|
| サポートプロトコル | NFS v3、CIFS、OST | ||||
| プロセッサ | インテル Xeon E52620 × 2 | ||||
| メモリ | 32Gバイト | ||||
| システム管理 | Dell iDRAC7 Express/Enterprise | ||||
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