SMB/遠隔サイト用途にも適する9製品の比較表を提供
【徹底比較】エントリー向け重複排除バックアップアプライアンスの機能と導入コスト
中堅・中小企業や遠隔サイト用途など、比較的小規模な環境でも導入可能な「重複排除バックアップアプライアンス」(エントリーモデル)。その重複排除機能や導入コストを比較する。
データ量の急増を受け、ストレージ容量を効率良く使う方法として「重複排除技術」を搭載する製品が、主にバックアップ/リカバリ環境で採用されている。重複排除技術を活用すると、バックアップデータ量の削減やその書き込み処理の時間短縮、遠隔バックアップなどにおけるネットワークコストの削減、データの長期保管などにメリットがある。
重複排除技術はバックアップ用ソフトウェアやプライマリーストレージ製品などにも搭載されているが、最近では「重複排除バックアップアプライアンス」も充実してきた。このアプライアンスを導入すると、バックアップ環境の構築時や拡張時のサイジングなどの設計が容易で、障害が発生した場合でも切り分けが不要になるなど、運用管理の負荷軽減のメリットも得られる。
そのため、これまで適用が難しいとされていた中堅・中小企業や地方拠点、遠隔サイトなどの比較的小規模な環境で導入可能なエントリーモデルも多く登場している。本稿では、以下9製品の重複排除方式や導入コスト(参考価格)などを紹介する。
| 項目 | 提供企業 | 製品情報URL |
|---|---|---|
| Barracuda Backup 190 | バラクーダネットワークスジャパン | http://www.barracuda.co.jp/products/backup |
| Dell DR4100 | デル | http://www.dell.comjp/business/p/dell-dr4100/pd |
| EMC Data Domain DD160 | EMCジャパン | http://japan.emc.com/backup-and-recovery/data-domain/ |
| FUJITSU Storage ETERNUS BE50 | 富士通 | http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/dedupe/be/ |
| Hitachi Capacity Optimization 210 | 日立製作所 | http://www.hitachi.co.jp/products/it/storage-solutions/products/hco/index.html |
| HP StoreOnce Backup 2700 | 日本ヒューレット・パッカード | http://h50146.www5.hp.com/products/storage/diskbackup/storeonce/ |
| iStorage HS3-40 | NEC | http://jpn.nec.com/istorage/product/backup/hs/hs3_40/index.html |
| DXi4700 | 日本クアンタムストレージ | http://www.quantum.com/jp/products/disk-basedbackup/dxi4700/index.aspx |
| Symantec Backup Exec 3600 | シマンテック | http://www.symantec.com/ja/jp/backup-exec-3600-appliance?fid=backup-exec |
「重複排除バックアップアプライアンス(エントリーモデル)比較表」のダウンロード
- 今回紹介する重複排除バックアップアプライアンス9製品の機能概要や導入コスト(参考価格)などをまとめた一覧表をPDFファイルで提供しています。「重複排除バックアップアプライアンス(エントリーモデル)比較表」からダウンロードしてください。
重複排除技術の方式/単位を比較
以下は、重複排除バックアップアプライアンスの重複排除技術の方式、重複排除の単位の違いをまとめた一覧表だ。
| 製品名 | 重複排除方式 | 重複排除単位 |
|---|---|---|
| Barracuda Backup 190 | ポストプロセス | ブロック(可変長) |
| Dell DR4100 | インライン | ブロック(可変長) |
| EMC Data Domain DD160 | インライン | ブロック(可変長) |
| FUJITSU Storage ETERNUS BE50 | インライン | ブロック(固定長) |
| Hitachi Capacity Optimization 210 | 3種類の重複排除モード(インライン、ポストプロセス、ハイブリッド) | ブロック(固定長、可変長)、ファイル[重複排除方式に応じて選択] |
| HP StoreOnce Backup 2700 | インライン | ブロック(可変長) |
| iStorage HS3-40 | インライン | ブロック(可変長) |
| DXi4700 | インライン | ブロック(可変長) |
| Symantec Backup Exec 3600 | インライン | ブロック(固定長 / 可変長) |
編注:2014年4月2日
上記の表の「iStorage HS3-40」の記載内容に誤りがあり、以下の通り訂正いたしました。ご指摘ありがとうございました。
【修正前】
ブロック(固定長)
【修正後】
ブロック(可変長)
編注:2014年4月8日
上記の表の「Symantec Backup Exec 3600」の記載内容に誤りがあり、以下の通り訂正いたしました。ご指摘ありがとうございました。
【修正前】
インライン/ポストプロセス、ブロック(可変長)
【修正後】
インライン、ブロック(固定長/可変長)
データを書き込む際の重複排除の方法には「インライン方式」「ポストプロセス方式」の2種類がある。
- インライン方式:データ保存前に重複データを排除する
- ポストプロセス方式:データ保存後に再度読み込んで重複データを排除する
ポストプロセス方式ではストレージ容量がより多く必要になるため、インライン方式が主流となっている。しかし、実際のバックアップ環境ではバックアップソフト(クライアント側)での重複排除と組み合わせて運用することもある。例えば、データ保護対象サーバがアプライアンスと別拠点にある場合、データ発生源に近い場所で処理を行う方がいい。ポストプロセス方式は処理を分割することで、バックアップ処理の性能低下を防ぐ。
また、重複排除の粒度は「ファイル」「ブロック(固定長)」「ブロック(可変長)」などの種類があり、それぞれの粒度によって重複データの排除率(削減率)が異なる。
- ファイル単位:同一ファイルが2つ以上存在する場合、重複データを排除する
- ブロック(固定長)単位:データを固定サイズのブロック(製品により異なる)に分割して重複を判定し、処理する
- ブロック(可変長)単位:データのパターンに応じ、可変サイズのブロックに分割して重複を判定し、処理する
今回比較した製品の中では、最も排除率が高いといわれる「ブロック(可変長)」の採用が多かった。また、日立製作所の「Hitachi Capacity Optimization 210」やシマンテックの「Symantec Backup Exec 3600」のように複数の重複排除方式を使い分ける製品もある。ただ、ブロック(可変長)は、ブロック(固定長)と比べて処理負荷が重くなるといわれる。企業システムの形態に合わせて適切な方式を検討してもらいたい。
ストレージの物理容量と最小構成の参考価格を比較
次に、ストレージの物理容量と最小構成の参考価格(税別)をまとめてみた。
| 項目 | ストレージ物理容量 | 同一シリーズのモデル数 | 最小構成の参考価格(税別) |
|---|---|---|---|
| Barracuda Backup 190 | 500Gバイト | 7機種 | 32万5000円 |
| Dell DR4100 | 23.8Tバイト | 5機種(搭載ディスクの容量で異なる) | 約150万円 |
| EMC Data Domain DD160 | 6Tバイト | 7機種 | 100万円 |
| FUJITSU Storage ETERNUS BE50 | 4.5Tバイト | 1機種 | 150万円 |
| Hitachi Capacity Optimization 210 | 77Tバイト | 2機種 | 1160万1000円 |
| HP StoreOnce Backup 2700 | 8Tバイト | 5機種 | 120万円 |
| iStorage HS3-40 | 8Tバイト | 3機種 | 298万円 |
| DXi4700 | 5Tバイト | 1機種 | 270万円 |
| Symantec Backup Exec 3600 | 5.5Tバイト | 1機種 | 247万9200円 |
ストレージの物理容量は「500Gバイト」(Barracuda Backup 190)から「77Tバイト」(Hitachi Capacity Optimization 210)となっている。同一シリーズのモデル数が多い製品は、より大規模な環境向けの製品ラインアップをそろえている。例えば、バラクーダネットワークスジャパンの「Barracuda Backup」の最上位機種「Barracuda Backup 1090」のストレージ物理容量は102Tバイトで、EMCジャパンの「EMC Data Domain」の最上位機種「EMC Data Domain DD990」のストレージ物理容量は720Tバイトとなっている。
一方、富士通の「FUJITSU Storage ETERNUS BE50」、シマンテックの「Symantec Backup Exec 3600」などは中堅・中小企業向けに特化した製品である。
製品の最小構成の参考価格は、「32万5000円」(Barracuda Backup 190)から「1160万1000円」(Hitachi Capacity Optimization 210)まで幅広い。製品によってデータ保護対象のアプリケーションのエージェントや保守サポート料金などを含めるなど、課金体系が異なる。あくまで製品比較のいち参考資料としてご覧いただきたい。
導入前の検証ツールで効果予測も可能
音声や映像、画像、暗号化されたデータなど、重複排除の効果がデータの種類によってはあまり出ないケースもある。アセスメントツールを提供している製品もあり、事前にデータの縮小率を検証することも可能だ。導入前の検討材料としてそうしたツールの利用をお勧めする。
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