従量制モデルのモバイル管理がトレンドに
iPhone/Android端末のクラウド管理サービス「MaaS」のお得度
スマートフォンやタブレットの管理を効率化するクラウドサービス「MaaS」が充実しつつある。自社運用型のモバイルデバイス管理(MDM)製品では得られない、MaaSの魅力とは何なのか。
NTTグループで南アフリカに本拠を置くDimension Dataは、モバイル端末とアプリケーション、経費の管理、セキュリティ対策をシンプル化したい企業向けに、Mobility as a Service(MaaS)を発表した。
私物端末の業務利用(BYOD)のトレンドによってLANには新しい端末やアプリケーションがあふれ返り、この状況に追い付こうと苦慮しているIT部門もある。クラウドベースのモバイル管理サービスであるMaaSは、企業がコンプライアンスを順守し、モバイル端末とデータのセキュリティポリシーを徹底させながら、モバイル環境の迅速なスケーリングに関わるコストや負担を軽減する一助となる。
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モバイル管理をシンプルにする「MaaS」
英調査会社Ovumの首席アナリスト、マイク・サピエン氏は言う。「企業は、モバイル導入がシンプルになり、1つのサービスに集約できることを評価するだろう。現在は必ずしもモバイル環境が管理できていない中堅・中小企業(SMB)でも、エンタープライズモバイル管理の普及が進むと思う」
Dimension Data米国法人のインテグレーションディレクター、ダリル・ウィルソン氏によると、BYODによって環境が複雑化する中、モバイルに関するセキュリティポリシーの徹底やコンプライアンス順守といった側面で、多くの企業が依然として管理に苦労しているという。
同社のMaaSである「Enterprise Mobility as a Service」(EMaaS)は、600種以上のモバイルデバイス管理(MDM)ポリシーのオプションを利用して、各種モバイル端末から会社のデータへのアクセスを制限したり、認証管理やコンプライアンス順守などのコントロールを実装したりできる。社内のIT担当者と従業員の両方が、セルフサービス方式のポータルを通じてEMaaSを利用できる。
「EMaaSは通信経費管理に加えてMDM機能が利用でき、端末ごと、ユーザーごとの使用量に応じたモデルで(顧客に)提供できるようになった」とウィルソン氏は説明する。
Ovumのサピエン氏によると、「モバイル端末とアプリケーション、経費管理がまとめて1つのサービスとして提供されるのは初めて」だという。
ウィルソン氏によれば、EMaaSとDimension Dataのシステムインテグレーションやプロフェッショナルサービスを併用すれば、モバイル管理コンサルティングのサービスや、モバイルニーズの見極めを支援するサービスが受けられる。ただし、EMaaSの最初のリリースでは、ユーザー企業が自社用のクラウドベースインスタンスを管理する責任があるという。
IT部門は管理者用ダッシュボードで通知設定を調整すれば、リポート機能とアナリティクス機能を通じ、モバイル利用やアクティビティ、コンプライアンス問題についてアラートを受け取ることができる。
ウィルソン氏によると、EMaaSは、セルフサービス方式の柔軟性と、独自のセキュリティポリシーの迅速なプロビジョニングを同時に実現するという。「MDMアプライアンスを購入した場合でもこうしたことはできるが、企業は従量制の配信モデルを高く評価することが分かった」。クラウドベースのモビリティサービスは2014年秋から正式提供を開始し、定期的にアップデートして新しいMDM機能を提供するという。
配信モデルの進化
モバイル端末のセキュリティポリシーは、昔はもっとシンプルだった。「IT部門は上級幹部向けのポリシーと、営業担当/知識労働者向けのポリシーの2種類を設定すれば済んだ」とOvumのサピエン氏は言う。だが多様なアプリケーションやOS、モバイル端末の流入で、モバイル環境ははるかに複雑で手間が掛かるものになった。EMaaSを利用すれば、「端末の種類やユーザーに応じて、企業が自由にセキュリティポリシーを選んで設定できる」と同氏は解説する。
「Dimension Dataは、単純なモバイル端末管理の域を越えて、モビリティ管理の他の側面にも注目している」。こう話すのは、米調査会社Current Analysisの調査ディレクター、キャスリン・ウェルダン氏だ。「企業は端末管理に助けを必要としている。アプリケーションの管理とセキュリティ対策を忘れるわけにはいかない。モバイル管理はここ数年で、さらに大きな概念へと姿を変えてきた」
Dimension DataのEMaaSがもたらす主なメリットは、事前の設備投資が不要な点だ。これはユーザー企業がシステムを購入して導入し、サポートしなければならないオンプレミス型MDMとは対照的である。
「従量制モデルのモバイル管理はトレンドとなりつつあり、他社も確実にこの方向に進むだろう。企業はもっと簡単にモバイル端末を管理できる方法を必要としている。市場のモバイル管理機能は、この方向である程度標準化されるだろう」。Ovumのサピエン氏はそう予想している。
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