電源オフ時に自らを削除、電源オンで再生
何度でもよみがえる“不死身のAndroidマルウェア”登場、完全に削除するには?
端末の電源を入れたり切ったりすると、自らを削除して再インストールするAndroidマルウェアの存在が明らかになった。根絶するにはどうすればいいのか。
端末にアプリケーションのダウンロードやインストールをしたり、削除をしたりすることができ、端末の電源を切ると消滅する――そんな新手のマルウェアがあるという。このマルウェアの要素は消滅後にも端末に残り、再起動すると自らを再インストールするというのだ。
このマルウェアはどのような仕組みで動くのか。社内から根絶するためにはどうすればいいのか。完全に削除できる方法は存在するのか。
Windowsマルウェアの手口を取り入れるAndroid攻撃者
ブート領域に感染するマルウェア(ブートキット)として動作するトロイの木馬「Android.Oldboot」のように、攻撃者の目的を果たすために他のアプリケーションをダウンロードしてインストールするマルウェアは珍しくない。一般的には攻撃者にとって、マルウェアはシステムへの最初の侵入口にすぎない。侵入に成功すると、追加モジュールを使い、管理者権限を取得してrootkit(マルウェアの感染や活動を隠蔽するツール群)をインストールし、残る攻撃を完遂する。
それほど一般的ではないが、端末内のアプリケーションを削除したり、端末の電源を切ると自らを削除したりするマルウェアは存在する。一方、自らの攻撃を修正したり、他の攻撃者が侵入できないように守りを固めたりするマルウェアもある。この種のマルウェアはAndroidではそれほど広まってはいないが、Windowsでは一般的だ。つまり、AndroidマルウェアがWindowsマルウェアの手口を取り入れているか、WindowsマルウェアがAndroidを狙い始めている可能性がある。AndroidはLinuxをベースとしているので、Linuxに対する攻撃の手口がAndroidへの攻撃に使われる。
Windowsに感染するブートキットと同様、Android.Oldbootはファイルシステムのブートパーティションに自らをインストールして、端末が再起動されるたびにマルウェアが読み込まれるようにする。これでマルウェアが端末に常駐し、攻撃者は端末のコントロールを維持できるようになる。
モバイル端末からマルウェアを削除する最も簡単な方法は、リセットして工場出荷時の状態に戻すことだ。定評のあるファームウェアを再インストールする方法もあるが、これは恐らくエンドユーザーには非常に難しい。スマートフォンをサポートしていない企業もまだ多いことから、エンドユーザーはベンダーや小売店のサポートを受けなければならなくなる可能性が高い。
社内からマルウェアを一掃する唯一確実な方法は、定評のあるベンダーや小売店から新しい端末を買うことかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
9
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー