「サーバ&ストレージ」ニュースフラッシュ
ネットアップが注力するハイブリッドクラウド戦略の全貌とは
ネットアップのクラウド環境向けストレージ製品群の発表、三井住友建設がデスクトップ仮想化環境にオールフラッシュストレージを採用した事例まで、サーバ、ストレージに関連する最新のニュースをお届けします。
サーバ、ストレージの新製品や導入事例を紹介する「サーバ&ストレージ」ニュースフラッシュ。ネットアップのハイブリッドクラウド環境向けストレージ製品群、デル、日本ヒューレッド・パッカード(HP)のサーバ新製品、三井住友建設がデスクトップ仮想化環境にオールフラッシュストレージを採用した事例まで、さまざまなニュースがありました。
ネットアップ、ハイブリッドクラウド構築・管理のための新製品群を発表
米NetAppが2014年10月28日開催の年次イベント「Insight 2014」で、クラウド環境全体のデータ管理を簡略化する製品やサービスを発表した。同社が提唱する、ハイブリッド環境を一元的に運用することで全社的なシステム最適化を進めるというコンセプト「Data Fabric」を具現化するという。
ストレージOSの最新版「clustered Data ONTAP 8.3」は、旧バージョンと比べてIOPS(1秒当たりのI/O数)が最大70%向上し、Gバイト当たりの容量単価も約15%向上した。新たに災害復旧機能「NetApp MetroCluster」を搭載し、データセンターに障害が発生した場合の無停止での復旧を支援する。
また、clustered Data ONTAPの機能をクラウドサービスとして提供する「Cloud ONTAP」を発表。クラウドストレージをネットアップ製ストレージと同様に扱えるようにするサービスだ。さらに、同社ストレージとパブリッククラウドを連係させるサービス「NetApp Private Storage for Cloud」を拡充。従来の「Amazon Web Services」(AWS)と「Microsoft Azure」に加えて、サービス対象に「IBM SoftLayer」を追加した。その他、新発売の管理ツール「OnCommand Cloud Manager」では、パブリッククラウドのCloud ONTAP、プライベートクラウドのNetApp Private Storage for Cloudを一元的に管理できる(発表:ネットアップ<2014年10月29日>)。
三井住友建設がデスクトップ仮想化環境にオールフラッシュストレージを採用
三井住友建設がデスクトップ仮想化環境の基盤として米Pure Storageのオールフラッシュストレージアレイ製品「FA-420」を導入した。提供元のピュア・ストレージ・ジャパンが発表した。
三井住友建設では、全国約450カ所の建設作業拠点でそれぞれ異なる通信環境を構築していた。2010年4月に会計システムをERP(統合業務)パッケージに移行したことでスタンドアロン型の損益管理システムをクライアント/サーバ形式に変更した際、光回線を推奨環境とした。しかし、光回線を敷設できる拠点は全体の約半数で、回線状況がよくない拠点では工事に必要な発注書の作成に1時間かかるなど業務に支障を来していた。
同社は2011年にデスクトップ仮想化導入を検討し、既存のファイルストレージと共有する形でデスクトップ仮想化環境を2012年6月から段階的に導入した。しかし、仮想デスクトップが100台を超えた時期からデスクトップPCやWebブラウザの起動が遅くなったり、Windowsアップデートや再起動に時間がかかるなど通常業務に影響を及ぼす現象が発生した。原因を調査した結果、ストレージがボトルネックとなっていることが判明し、デスクトップ仮想化専用ストレージの導入の検討を開始した。
ストレージの選定に当たっては、SSD(ソリッドステートドライブ)をキャッシュとして利用したファイルストレージ、SSDとHDDのハイブリット型、オールフラッシュストレージなどを性能面、価格面から検討。優れたデータ圧縮率のインライン重複排除と圧縮機能、高いI/O性能とコストパフォーマンスを評価し、FA-420を採用した。
導入した結果、ストレージ側の遅延が1ミリ秒以下に抑えられ、Webブラウザの立ち上げ時間が1分から数秒、デスクトップ再起動に要する時間が30分から2分へ短縮。Windowsアップデートが15分で完了するなど、ユーザーの利便性が向上した。また、インライン重複排除と圧縮機能を利用することでデータ量を11分の1まで圧縮でき、既存の共有ストレージの約5倍の重複排除率を実現した。
三井住友建設では今後、スマートデバイスからの社内システム利用や、将来的なBYOD(私物端末の業務利用)採用の際の仮想クライアント基盤としての活用を想定している(発表:ピュア・ストレージ・ジャパン<2014年11月5日>)。
カートリッジ型サーバの新機種を発表、日本HP
用途特化型サーバ「HP Moonshot System」の新カートリッジ4機種を2014年11月6日に発売した。今回発売したのは、以下の4機種。
| 機種名 | 販売価格(税別) |
|---|---|
| Webホスティング向け「HP ProLiant m350サーバーカートリッジ」 | 1603万3000円~ |
| 映像変換/アプリケーション配信向け「HP ProLiant m710サーバーカートリッジ」 | 1046万4000円~ |
| HPC(大規模高速計算)向け「HP ProLiant m400サーバーカートリッジ」 | 1104万9000円~ |
| ビッグデータ解析向け「HP ProLiant m800サーバーカートリッジ」 | 1534万3000円~ |
HP ProLiant m350サーバーカートリッジは、CPUとして「Intel Atom Processor C2730」を4ノード分搭載でき、4.3Uのシャーシに最大で180サーバ、1440コアを搭載可能。HP Moonshot Systemシリーズの中で最も多くのCPUコアを搭載できるサービス事業者向けサーバだ。また、Atomプロセッサ搭載のHP Moonshotサーバ向けに、サーバOS「Red Hat Enterprise Linux」のサブスクリプションライセンスの低価格版を同時に販売開始した。
HP ProLiant m710サーバーカートリッジはCPUに「Intel Xeon Processor E3-1284L v3」を採用し、GPUの「Intel Iris Pro Graphics P5200」を内蔵する。検証・実証済みのカナダVantrixの「Vantrix Media Platform」や米Harmonicの「Harmonic VOS」といった映像管理システムと組み合わせて利用することで、各端末に合った映像/音声の設定を自動調整する「トランスコーディング」処理について、従来と比べて平均で20倍のコストパフォーマンスを実現するという。
HP ProLiant m400サーバーカートリッジは、同社によると業界初となる64ビットARMサーバ。電力や冷却、スペース面の無駄を省く設計により、総所有コスト(TCO)を従来のラックサーバと比べて最大35%削減できると説明する。HP ProLiant m800サーバーカートリッジは、DSP(digital signal processor)を搭載し、大量で複雑なデータのパターン分析などのリアルタイム処理用に最適化されたサーバ。高速インタフェースのSerial RapidIO(SRIO)を採用し、一般的なイーサネットの1Gbpsの3倍である3Gbpsの帯域幅を確保。データスループットにおける遅延も一般的なイーサネットの25マイクロ秒より90%抑えた2.5マイクロ秒を実現する(発表:日本HP<2014年11月6日>)。
デル、柔軟に構成を組み合わせる統合アーキテクチャを採用した新サーバを発表
ラック、サーバブレード、ストレージ、ネットワークの要素をモジュール化(ブロック)して組み合わせ、性能を最適化した推奨構成(統合アーキテクチャ)の「Dell PowerEdge FX」を発表した。エンクロージャーの「Dell PowerEdge FX2エンクロージャ」、サーバの「Dell PowerEdge FC630」「Dell PowerEdge FM120x4」、レイヤー2スイッチの「Dell Networking FN I/Oアグリゲータ」で構成する。2014年12月3日に出荷を開始する。
Dell PowerEdge FX2エンクロージャは、電源・冷却装置、ネットワーク機能、I/O拡張スロットなどを共有する2Uラックの筺体。販売価格は25万9000円から(最小構成の税別価格、以下同)。
Dell PowerEdge FC630は、通常のサーバブレードの半分の幅と高さ(ハーフワイド/ハーフサイト)のFX用サーバブロック。CPUには「インテルXeonプロセッサーE5-2600 v3」製品群を採用し、FX2エンクロージャ1台当たり最大4基まで搭載可能。デルによると、仮想化環境のホスティングやBI(ビジネスインテリジェンス)用途のアプリケーション、データベース、プライベートクラウド環境向けだという。販売価格は67万8000円。
Dell PowerEdge FM120x4は、低消費電力CPU「インテルAtom プロセッサーC2000」を搭載した4基のシングルソケットマイクロサーバを格納(FX2エンクロージャ1台当たり最大4台まで搭載可能)。Webサービスや専用ホスティング、軽負荷のデータ分析などに適しているという。販売価格は、31万1000円から。またDell Networking FN I/Oアグリゲータは、8本のケーブルを単一のケーブルに集約することで、追加のケーブル配線やLAN/SANアダプターの削減に役立つ。販売価格は、11万1000円から。
デルは同時に、CPU「インテルXeonプロセッサーE5 2600 v3ファミリー」を搭載する同社の第13世代サーバの新製品4機種を発表した。パフォーマンスの向上、データセンターの効率化、多様なワークロードへの対応などの機能強化が図られている。2014年12月3日に出荷を開始する。
| 機種名 | 販売価格(税別) |
|---|---|
| ブレード型サーバ「Dell PowerEdge M630」 | 52万7000円~ |
| ラックサーバ型サーバ「Dell PowerEdge R530」 | 44万6000円~ |
| ラックサーバ型サーバ「Dell PowerEdge R430」 | 34万3000円~ |
| タワー型サーバ「Dell PowerEdge T430」 | 34万9000円~ |
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