データ活用企業は増加中
ビッグデータブーム、“オワコン”を超えて生まれる実用技術の今
過大な期待が寄せられたビッグデータのブームが終了し、実用的な技術が次々に登場している。データ分析のトレンドや技術の最新動向を紹介する。
ビッグデータがもてはやされるようになって早数年が経過した。2014年、企業はビッグデータに関心を示すだけでなく、その真の価値を引き出す方法を見いだすべく始動した。
2014年、ビッグデータは単に企業が関心を示すだけの対象ではなくなり、実際に活用され、業務の一部として受け入れられるようになった。ビッグデータの分析結果を意思決定に活用している企業の数は増え続けている。このような動きの中で、テクノロジー市場の様相を変える動向が幾つか見られた。本稿では、重要度の高い動向の幾つかを振り返ってみたい。
クラウドベースの分析が人気
クラウドベースの分析は目新しいものではない。だが、大手ベンダーが提供する新しいサービスが大きな原動力となり、2014年はクラウドベースの分析の人気が大幅に高まった。最も大きな話題となったのは米Salesforceの新しいビジネス分析プラットフォーム「Wave」だ。他にも、米Oracle、独SAP、米IBMの「IBM Watson」グループなどが新しいクラウドベースのソフトウェアをリリースしている。
クラウドベース分析ソフトウェアの普及を妨げていたのは、時間と手間が掛かるクラウドへのデータのアップロードだった。だが、Webベースのシステムで生成されるデータは増えており、このハードルは低くなりつつある。このような理由から、クラウドベースの分析に再び関心が寄せられている。また、多くのベンダーはクラウドベースの分析に投資するつもりであることを公表している。
オープンソースが分析のメインストリームに
オープンソースの分析テクノロジーは2014年に大きな注目を浴びた。米サンフランシスコで開催された「Spark Summit」では、「Apache Spark」がビッグデータプラットフォームのメインストリームとしての地位を獲得したことが宣言された。Apache Sparkは数年前に誕生したプラットフォームだが、2014年にはかつてないほど脚光を浴びた。多数のデータストアと分析アプリケーションを連係する能力にはさらなる期待が寄せられており、Apache Sparkが話題に上ることが多くなっている。
注目を浴びたオープンソースの分析テクノロジーはApache Sparkだけではない。学術分野では以前から一般的なプログラミング言語だったR言語が、商用アプリケーションに組み込まれるようになった。また、米Apache Software Foundationが「Apache Hadoop 2.0」と「Hadoop YARN」を2013年末にリリースしたことを受けて、企業は2014年に多くのリソースをHadoopに追加投資した。これらのテクノロジーは継続的に改良されており、2015年にはますます注目が高まることが予想される。
近い将来に真価を発揮することが期待されるIoT
クラウドベースの分析には及ばないが、「モノのインターネット」(Internet of Things、以下IoT)は、多くのIT分野に大きな影響を与えている。IoTは、アプリケーションで分析するデータの重要な供給源になり得る。そのため、データサイエンティストが大きな期待を寄せている。
しかし、期待されているからといって、必ずしもIoTのデータを分析で使用する準備が万端ということにはならない。また、全ての企業がIoTを活用する適切な事例を提示しているわけでもない。人気があっても実用性が限られる新しいテクノロジーに高額な投資を行うのは無謀な賭けだ。そのため、ベンダーやユーザーは2015年もデータを最大限に活用する方法を模索し続けることになるだろう。
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