米Gartnerのアナリストがズバリ指摘
信じていたら要注意、ビッグデータに関する撲滅すべき8つの迷信
ビッグデータがこれだけ取り沙汰されているにもかかわらず、多くの人々にとって実態のよく分からないものになっている。米Gartnerのアナリストがビッグデータにまつわる事実と迷信を区別する。
最高情報責任者(CIO)は2020年までにビッグデータを新しい標準にすることができるのだろうか。米Gartnerのアナリスト、マーク・バイエル氏によると、そのためには、まずビッグデータにまつわる事実と迷信を区別することが肝要だという。
ビッグデータを定義するよう10人の最高情報責任者(CIO)に問い掛けてみてほしい。恐らく10通りの回答が返ってくることだろう。米Gartnerのアナリスト、マーク・バイエル氏は、このような現象が生じるのには理由があるという。これだけ取り沙汰されているにもかかわらず、企業で働いているIT担当者にとって、ビッグデータは依然として標準ではないのだ。
バイエル氏は2014年10月上旬に米国で開催された「Gartner Symposium/ITxpo 2014」で行った講演で次のように話している。「何かが身近なものになると、それが標準であるように感じ始める。IT担当者の任務は2020年までにビッグデータを標準にすることだ」
バイエル氏は2014年10月上旬に米国で開催された「Gartner Symposium/ITxpo 2014」で行った講演で次のように話している。「何かが身近なものになると、それが標準であるように感じ始める。IT担当者の任務は2020年までにビッグデータを標準にすることだ」
CIOはビッグデータにまつわる事実と迷信を区別することで、正常な状態に一歩近づくための手助けができる。「迷信は実際の状況ではなく懸念を助長する」とバイエル氏は語る。
ビッグデータに関する8つの迷信
バイエル氏が考えるビッグデータに関する8つの迷信は次の通りだ。
1.100Tバイト以上のデータがビッグデータに分類される
ビッグデータには標準サイズというものが存在しない。そのため、標準サイズ探しは止めることをお勧めする。「ビッグデータの分類基準はデータに対して行う処理だ。データのサイズではない」(バイエル氏)
2.ビッグデータに対応するにはインフラのリプレースが必要である
「新しいニーズがあるという理由でインフラ全体を変更すると、これまでに行った全ての作業をリスクにさらすことになる」とバイエル氏は指摘する。バイエル氏は自身の経験から「成熟したインフラを手放すというリスクを冒す価値があるかどうか」を見極めることが重要だという。
3.全データの80%は非構造化データである
これはビッグデータに関する統計でよく見掛ける文言だ。だが、この情報は間違っているとバイエル氏は次のように指摘する。「世界で最も大きな情報資産はマシンデータだ。リレーショナルデータではないという理由で非構造化データと見なすのは間違っている。マシンデータは構造化データだ」。マシンデータの大半は、全てに問題がないことを確認するための反復情報であることが多い。これがマシンデータの一般的な役割だとバイエル氏はいう。
4.ツールがデータサイエンティストに取って代わる
「データサイエンティストを魅了し、勧誘して、口説き落とすために費やした費用が無駄になるわけではないのでご安心を。ツールが行うのは作業だ。作業は見つけた事実を再利用することである。新しい事実を見つけるのは科学者だ」とバイエル氏は説明する。ツールがデータ科学者に取って代わることはない。少なくとも、ツールが世代交代して新たな進化を遂げるまでは、そのような事態が起こることはないだろう。
5.データの量を増やせば、データの品質に関する問題を解決できる
「品質の低いデータが増えても、品質の低い回答しか得られない」とバイエル氏は忠告する。CIOはデータの品質に目を光らせておかなければならない。携帯電話が収集する予測できない位置情報データが、その一例だ。携帯電話は人間に見立てられることもあるが、携帯電話はオフィスに置き忘れることもある。また、GPSの機能はいつでもオフにすることができる。「携帯電話は人間ではない」(バイエル氏)
6.リアルタイムが高速化の鍵となる
リアルタイムで運用しているからといって、データの収集/クレンジングや分析プロセスの速度が上がるわけではないとバイエル氏は語る。データを収集してから判断を下すまでの時間をできる限り短縮する一助となるだけだ。また、大半のエンタープライズデータはリアルタイムで運用する必要はない。
7.データのボリュームは専門知識に勝る
ビッグデータのビジネスプロセスから手を引けると考えている場合は、考えを改める必要がある。優秀なデータ科学者は、どこかの時点でデータの収集を止める指示を受けなければならないとバイエル氏はいう。ビジネスプロセスがなければ、データ科学者は、いつまでもデータを収集し続けるだろう。その結果、ビジネス価値を生み出すタイミングを逃す可能性がある。誰かが線引きを行わなければならない。
8.データモデルは役に立たない
これは随分大胆な迷信だ。だが、バイエル氏は、デジタルアセットに分類されるものにはデジタルモデルがあることを明らかにしている。「ビッグデータがあるからといってデータモデルが不要になるわけではない」(バイエル氏)
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