教育ITニュースフラッシュ
「4K」映像の撮影に挑む学習塾、その意外な狙いとは?
学習管理システム(LMS)を主体的な学習である「アクティブラーニング」に生かす普連土学園中学校・高等学校の事例から、教育IT化推進の新団体設立まで、注目の教育IT関連ニュースをお届けします。
教育機関のIT導入事例、教育機関向けの新製品に関するニュースを紹介する教育ITニュースフラッシュ。生徒の主体的学習の促進に学習管理システムを生かす普連土学園中学校・高等学校の取り組みから、主要な教育IT関連団体や大手通信事業者が共同で設立した新団体の発足まで、さまざまなニュースがありました。
浜学園が講義映像の解像度向上 「4K」で撮影、HDで配信
講義映像を活用する学習塾の浜学園(兵庫県西宮市)は、通塾生やインターネット学習塾「浜学園Webスクール」の塾生向けに配信する講義映像の解像度を高める。2015年2月から新規に撮影する講義映像が対象だ。撮影時に講師や黒板、塾生の一部を写した俯瞰的な講義映像を3840×2160ピクセル(4K)の解像度で撮影。編集時には講師の動きや板書に合わせて映像の一部を1280×720ピクセル(HD)にトリミングし、カメラが移動しているような映像に仕立てる。従来の講義映像は、1920×1080ピクセル(フルHD)で撮影した後、852×480ピクセルにトリミングして制作しており、今回の解像度向上で講義の再現度を高める。さらに同学園は、この取り組みで得た4K映像の撮影/制作ノウハウを、NTTスマートコネクトと共同提供する講義映像配信サービス「光Webスクール」を通して他の教育機関や企業に提供する考えだ(発表:浜学園<2015年1月30日>)。
普連土学園中学校・高等学校、LMS導入で「アクティブラーニング」促進へ
東京都港区の女子校である同校は2015年4月、オープンソースの学習管理システム(LMS)である「Moodle」を全校導入する。2014年11月から試験導入を進めており、既に英会話や漢文訓読の学習用動画などの教材を蓄積している。英単語や無機化学の理解度を確認できる小テストも用意。生徒の解答を自動的に採点する機能を備え、間違えた箇所が即座に分かるようにして学習の効率化を図る。同校はMoodleの導入で生徒が時間を問わず気軽に学習できるようにし、生徒の主体的な学習である「アクティブラーニング」を推進したい考えだ。同校は2014年7月に教員へ約40台の米Appleの「iPad」を貸与するなど、IT活用の取り組みを継続的に進めている。システム運用はLMS構築のイオマガジンが支援する(発表: 普連土学園、イオマガジン<2015年1月30日、2月2日>)。
お勧めの履修科目をWebで診断、大手前大学が学生向け新サービス
同大学の通信教育部(兵庫県西宮市)が2015年1月27日に開始した「学びの道案内 履修モデルシミュレーション」は、学生1人ひとりに適した学習方法を診断するWebサービスだ。自分の興味分野や学びたいこと、高めたいスキルなどに関する選択式の質問を用意。回答内容に応じてお勧めの科目を一覧で表示する仕組みだ。同大学通信教育部では、学生が自由に選択できる科目が160種以上あり、目的達成のためにどの科目を履修すべきか悩む学生が少なくないという。今回のWebサービスの提供で、学生のスムーズな科目選択を支援したい考えだ。同サービスは、同大学の公式Webサイトから無料で利用できる(発表:大手前学園<2015年1月30日>)。
新たな教育IT推進団体「ICT CONNECT 21」始動 民間の声を集約
教育機関のIT活用推進を図る団体「ICT CONNECT 21」が2015年2月2日に発足した。ITを活用した効果的な教育・学習環境の在り方を検討したり、システムや教材の相互運用性向上のために、データ形式/操作方法などの標準化を進めることを目的とする。発起人には日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)をはじめとする教育IT関連9団体に加え、NTT持ち株会社、KDDI、ソフトバンクの通信事業者3社、ベネッセホールディングス、学研ホールディングスの教育事業者2社が名を連ねた。ICT CONNECT 21は、既存の教育IT関連組織に加えて文部科学省/総務省との連携も強調。民間からの教育IT関連の要望を集約し、国の協力を得やすくする狙いもあるとみられる(発表:ICT CONNECT 21<2015年2月2日>)。
ロボットを「Scratch」でプログラミング、セールス・オンデマンドがアプリ販売へ
ロボット掃除機「ルンバ」を販売するセールス・オンデマンドは2015年2月下旬、ロボットの操作プログラムをビジュアルプログラミング環境「Scratch」で開発可能にするiOSアプリケーション「Scratch2Romo」を発売する。同社が販売する知育ロボット「Romo」(開発:米Romotive)に、Scratch2RomoをインストールしたiOS端末を接続。このiOS端末と、Scratchが稼働するクライアントPCとが無線LAN経由で接続することで、ScratchからRomoを制御できるようになる。プログラミングの結果をロボットの動作という分かりやすい形で把握可能にすることで、学習者がプログラミング学習に取り組みやすくする狙いだ。価格は1500円(税込)。iOS 7.1以上で動作する(発表:セールス・オンデマンド<2015年2月3日>)。
Word教材を小テスト教材に変換 DNPがタブレット授業支援システム開発
大日本印刷は、ワープロソフト「Microsoft Word」で作成した教材からWindowsタブレット用のデジタルテストへ変換するシステムを開発した。2015年3月から、ダイワボウ情報システムなどパートナー各社が「AnswerBoxCreator」という名称で販売する。教員が専用サーバにWord教材を登録し、正答や配点など必要な設定をすると、システムがデジタルテストのデータを自動生成。学習者はそのデータを専用クライアントソフトで読み込んでテストを受ける仕組みだ。答案はスタイラスペンでタブレットに直接書き込むことが可能で、完成までの記述履歴も含めてWord形式で保存できる。同システムは日本マイクロソフトの協力を得て、デジタルテストシステム開発のゼッタリンクスと共同開発した。価格はオープンだが、実売価格は15万円程度になる見込み。既に福岡県の県立高等学校での採用が決まっているという(発表:大日本印刷<2015年2月5日>)。
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