教育ITニュースフラッシュ
東京大学が導入した「360度パノラマカメラシステム」の使い道とは?
タブレットと授業支援システムを使って「協働学習」を進める大分県立大分豊府中学校の取り組みから、視覚障害がある学習者の授業参加を支援する新サービスまで、注目の教育IT関連ニュースをお届けします。
教育機関のIT導入事例、教育機関向けの新製品に関するニュースを紹介する教育ITニュースフラッシュ。大分県立大分豊府中学校が、生徒同士の教え合いや学び合いの促進を目指してタブレット向けの授業支援システムを導入した事例から、聴覚障害者の学習者が授業や講義に参加しやすくするNECソリューションイノベータの新サービスまで、さまざまなニュースがありました。
東京大学が「360度パノラマカメラ」活用、ワークショップ参加者の表情を解析
同大学の研究機関「東京大学 知の構造化センター」(東京都文京区)が実施する全学教育プログラム「東京大学i.school」で構築した「ハピネスカウンター for ワークショップ」は、360度パノラマカメラを用いたワークショップ記録システムだ。同プログラムで開催するワークショップの会場全体の様子を撮影し、映像に写った参加者の表情や顔の向きを解析。参加者の表情から読み取れる笑顔の程度(笑顔度)、作業への集中度などを導き出す。2014年10月から試験利用を実施しており、既に参加者の笑顔度や集中度を基に、ワークショップの特徴的な場面を効率的にピックアップできるようになるなどの効果が挙がっているという。システムは、笑顔認識システムを手掛けるクウジット、コミュニケーション支援のシンクフェーズなどと共同で開発した(発表:クウジット<2015年3月16日>)。
大分県立大分豊府中学校、タブレットと授業支援システムで「協働学習」を促進
大分県大分市に本拠を置く併設型中高一貫教育校である同校が、タブレット向けの授業支援システムを導入した。2015年5月から授業で活用し、生徒同士が教え合い、学び合う「協働学習」を推進する。導入した授業支援システムは、生徒がタブレットの画面に手書き入力した内容を電子黒板に表示する機能を搭載。双方向型の授業で生徒の思考力や表現力を伸ばしつつ、他人の考え方を受け入れる力も養う。小テスト機能も備え、教員が生徒の理解状況を把握しながら授業ができるようにする。システムには富士通ネットワークソリューションズの「FUJITSU 文教ソリューション K-12 協働学習支援 V3 マーナビケーション」を採用した。同校を管轄する大分県教育庁は今回の取り組みを踏まえ、併設する大分県立大分豊府高等学校でもシステムの利用を検討する(発表:大分県教育庁教育財務課、富士通ネットワークソリューションズ<2015年3月17日>)。
久留米大学、医療研究にBIツール活用 大規模データを分析しやすく
同大学の研究施設「久留米大学 バイオ統計センター」(福岡県久留米市)は、「QlikView」「Qlik Sense」といったクリックテック・ジャパンのビジネスインテリジェンス(BI)製品を導入。学生や教員が利用できるようにした。一般的なオフィスツールでは難しい大規模データの活用が可能なことなどを評価した。既に2014年12月には、医療サービスに関する統計学講義の一環としてQlikViewを活用。病院経営における大規模トランザクションデータ解析の学習に生かした。クリックテック・ジャパンの教育機関向けプログラム「アカデミック・プログラム」を活用し、各製品のライセンスは無償で利用している(発表:クリックテック・ジャパン<2015年3月16日>)。
東京都市大学運営の五島育英会、ネット経由の寄付を可能に
2015年3月13日から従来の銀行振込に加えて、クレジットカードやコンビニエンストアでの支払いが可能なインターネット経由の寄付金受け付けを開始。より手軽に寄付ができるようにした。寄付希望者は、同大学の公式サイトにある専用ページにアクセスし、クレジットカード情報など必要な情報を入力して寄付をする。電子決済サービス「ペイジー(Pay-easy)」を使った寄付も可能にした。システムにはエフレジのインターネット寄付金収納サービス「F-REGI 寄付支払い」を採用(発表:エフレジ<2015年3月13日>)。
視覚障害の学習者を支援する「要約筆記」を効率化、NEC系が新サービス
NECソリューションイノベータは2015年3月12日、聴覚障害がある学習者が授業や講義の内容を把握しやすくするサービスを提供開始した。新たに提供する「遠隔要約筆記支援システム」では、支援者が発言者の話を要約して文字として伝える「要約筆記」の作業をインターネット経由でできるようにした。対象の学習者がいる教室や講義室にマイクやカメラを設置。そこから取得した音声や映像を支援者にデータとして送信すると、支援者が要約文を作成して学習者に送信する。従来の要約筆記は、支援者を教室や講義室に派遣してその場で実施する必要があり、支援者の負荷が高まっていた。同システムは、吉備国際大学(岡山県高梁市)などの教育機関で2012年から実施した実証実験を基に開発した。価格(税別)は、初期設定費用が10万円。6カ月の利用料金が8万円(発表:NECソリューションイノベータ<2015年3月12日>)。
紙を生かしたタブレット授業を支援、東芝情報機器がデジタルノートソフト販売
東芝情報機器が2015年3月13日に販売開始した「dynaSchool デジタルノート@クリエイターズ」は、Windowsタブレット向けのデジタルノートソフトウェアだ。タブレットのカメラで撮影した紙のノートやワークシートの画像に、手書きのテキストや動画、音声などを加えてデジタルノートとして保存できる。学習者の表現力育成だけでなく、教員が従来の紙ベースの授業スタイルを大きく変えずにタブレットを活用できるよう支援する狙いだ。「Windows 8/8.1」搭載のタブレットで利用可能。価格はオープン(発表:東芝情報機器<2015年3月12日>)。
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