カスタマーセンター業務の品質を向上
Excel運用はもう限界 スカパー子会社が「セルフサービスBI」を選んだ理由とは
スカパー・カスタマーリレーションズ(SPCC)では、セルフサービス型BIツール「Qlik Sense」を導入し、カスタマーセンター業務の課題発見や品質向上に役立てている。導入の背景や効果について、同社の運用担当者に聞いた。
有料多チャンネル放送「スカパー!」のカスタマーセンターを全国6拠点で運営するスカパー・カスタマーリレーションズ(SPCC)では、オペレーターが顧客からの申し込みや問い合わせに電話で対応し、番組案内や最適な視聴プランを提案。スカパー!の事業成長や高い顧客満足度を支える重要な役割を担っている。
SPCCは、顧客にさらなる快適なサービスを提供すべく、2013年12月にビジネスインテリジェンス(BI)製品「QlikView」、2015年3月に「Qlik Sense」を導入し、カスタマーセンター業務の課題発見や品質向上に役立てている。
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そもそもセルフサービスBIとは
データ活用でビジネスを加速する企業
QlikView導入の背景:Excel運用では限界だったKPIデータの活用
カスタマーセンターでは、品質の継続的な向上や加入契約の増加を目的として、さまざまなKPI(重要業績評価指標)を策定している。そのKPIデータを可視化・見える化することで、データ分析による現状把握や課題発見、業務改善に活用できる。
だが当時は、各KPIを「Microsoft Excel」と「Microsoft Access」で個別に管理していた。各拠点で管理するファイルの統合には人手も時間も要し、運用の負荷は極めて大きかった。Excel運用では、各KPIのデータを横断的に分析したり、時間単位や日単位でデータを更新したりといったことは決して簡単ではなかった。
そこでSPCCでは、2013年12月にQlikViewを導入。ダッシュボードを使った高度な分析に取り組み、主に本社の運用統括部が管理業務に活用している。
SPCCで運用統括部 マネジメントサポート担当を務める中島 健氏によると、QlikViewははじめ、KPIデータを集約するためのデータベースとして活用していたという。ExcelやAccessで個別に管理していた情報をデータベースにまとめることで、運用効率が大きく向上した。
Qlik Sense導入の背景:現場管理者向けのデータ活用環境を整備
SPCCは次のステップとして、本社の管理業務だけでなく現場を指揮するスーパーバイザー(SV)にもダッシュボードを展開し、現場の管理者自身が各拠点・ユニットの実情に応じて任意の視点でデータ分析を進められる環境の構築に取り組んだ。
ただ、QlikViewをそのまま現場に導入することは難しかった。中島氏によると、200人弱いるSVがQlikViewを利用しようとすると、ライセンス費などのコストが掛かりすぎてしまい、費用対効果に見合うか疑問があったという。
現場向けのデータ分析製品を検討していた際にちょうどタイミングが良く、無償のセルフサービス型BIツールであるQlik Senseがリリースされ、SPCCではデスクトップ版での検証を開始した。
Qlik Senseは、難しい操作はしたくないが必要なデータを素早く入手したいカジュアルユーザーや、BIも分析も意識したことがないポテンシャルユーザーを対象としたBIツール。IT部門や分析の専門家が中心だった従来の分析環境とは異なり、ユーザー自身がデータを活用して分析調査を行える点が特徴だ。
セルフサービス型BI(セルフサービスBI)は、最近注目を集めているキーワードだ。IT担当者だけでなく全てのビジネスユーザーが使いこなせる分析ツールとして、データに基づいた意思決定や、洞察・知見・ノウハウの発見を加速するものとして期待されている。
SPCCでは、運用面を含めた大規模展開の要件を満たすことを確認し、2015年3月にQlik Senseを導入した。
Qlik Senseの導入効果:IT部門とビジネス現場のニーズをかなえる
実際、Qlik Senseは直感的なデータ探索が可能なため、SVが自分の手で分析しながら課題を発見でき、現場オペレーターへの提案や指示などのアクションにつなげるサイクルを早められるという。その一方で、セキュリティやデータ管理のガバナンスを効かせられるため、IT部門とビジネス現場のニーズを満たした分析環境を構築できる。
また、ライトユーザーにとって親しみやすいユーザーインタフェースと、独自の機能拡張を柔軟に行える点も評価した。
ただし、実際にはツールの使い方や分析の切り口など、データの活用方法を現場利用者に対して積極的に発信していく必要があると中島氏は話す。今後は、QlikViewとQlik Senseを経営層から現場までの共通の標準分析プラットフォームと捉え、要員の充足管理とコスト管理、入電分析などへの活用を目指すとしている。
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