業務課題から考えるデスクトップ仮想化 徹底解説【第3回】
徹底比較:生い立ちから分かる、デスクトップ仮想化主要3製品の違いとは?(2/2 ページ)
VMware Horizon View
VMware Horizon Viewでは当初、配信プロトコルにRDPを採用していたが、最新バージョンではPCoIPとRDPの2つを採用している。PCoIPとは米TeradiciとVMwareが共同でソフトウェアを開発し、画面出力を圧縮して転送する画面転送プロトコルだ。最新バージョンでは利用するネットワーク帯域によってパフォーマンスを設定することができる。
また、VMware Horizon Viewでは、ゲストOSで物理GPUのネイティブドライバを利用できるGPUパススルー機能や、GPUを共有する機能も強化されており、グラフィックス処理要求の高いアプリケーションの利用も可能だ。VMware vSphereのフル機能を利用できるライセンスが付属しているため、大規模環境でコストメリットを発揮する。
最新バージョンではRDSHを管理する機能が追加され、PCoIPの利用も可能となった。ただし、PCoIPでRDSHを利用する場合、機能に制限が出るため注意が必要だ。また、アプリケーションをパッケージグして利用できる「VMware ThinApp」やアプリケーションボリュームを配信できる「VMware App Volumes」で機能拡張がされている。さらに、追加ライセンスが必要ではあるが、ネットワーク仮想化製品の「VMware NSX」との連係も注目されている。
VMware Horizon Viewによって、VDIとRDSHを組み合わせてユーザーの要求に沿った構成が可能となり、コストを抑えた利用が可能だ。
Citrix XenDesktop/XenApp
XenDesktop/XenAppでは配信プロトコルにICAプロトコルを利用している。ICAプロトコルとは、ネットワークの帯域が細く、遅延がある環境で利用できるようにCitrixが独自開発した画面転送用プロトコルである。ICAプロトコルにはHDXという画面転送プロトコルに特化した技術が付加されており、USBや周辺機器をリダイレクトする機能や仮想デスクトップでGPUを効率的に利用できる機能も備わっている。ゲストOSで物理GPUのネイティブドライバを利用できるGPUパススルー機能やGPUを共有する機能も強化されており、グラフィックス処理要求の高いアプリケーションの利用も可能である。ユーザーの操作性に特化したICAの技術がXenDesktop/XenAppの特徴として現れている。
ハイパーバーザーはXenDesktopライセンスにCitrix XenServerを付属している。追加ライセンスが必要だが、VMware vSphere、Hyper-Vも利用でき、自社ハイパーバイザー以外の製品が利用できることが特徴で、年内には米Nutanixの「Acropolis」も利用できる予定だ。さらに、こちらも別ライセンスが必要だが、ロードバランサー製品の「Citrix NetScaler」はICAプロトコルに特化した機能を持っており、XenDesktop/XenAppとの親和性がある。
XenDesktop/XenAppを組み合わせて利用することで、ユーザーの要求に沿った構成が可能となり、コストを抑えた利用が可能となる。
デスクトップ仮想化に対するユーザーの要求が複雑になっていることから、Microsoft VDI、VMware Horizon View、Citrix XenDesktopといった各製品の特徴や機能の全て理解することは難しくなっている。まずは、各社のデスクトップ仮想ソリューションを得意とするベンダーへ相談していただくことが、より良い環境構築の足掛かりになるだろう。次回はVDI導入の落とし穴について解説する。
保川幸弘(やすかわ ゆきひろ)
アセンテック株式会社 システムエンジニアリング第二部 プリセールスG
プリセールスエンジニアとしてデスクトップ仮想化ソリューションの普及啓蒙活動、デスクトップとオフィス環境の変革に全力を注いでいる。
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業務課題から考えるデスクトップ仮想化 徹底解説
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