スクリーンキーボードもより使いやすく
徹底レビュー:「iPad Pro」だけではない 既存iPadもガラリと変える「iOS 9」新機能(1/2 ページ)
米Appleの「iOS 9」は、同社が2010年に初代「iPad」をリリースして以来、最も大きな変化をiPadにもたらしている。
米Appleの「iOS 9」は、同社が2010年に初代「iPad」をリリースして以来、最も大きな変化をiPadにもたらしている。iOS 9は、並列表示によるマルチタスクのサポートに加えて、他にもさまざまな点が改良されている。
本稿では、詳細なレビュー記事を執筆するためにiOS 9の全ての新機能をテストした。
並列表示によるマルチタスク
iOS 9がリリースされるまで、iPadには、同時に表示できるアプリケーションが1つに限られるという大きな制約があった。そのため予定表で空いている時間を確認しながらメールを書くには2つのアプリを切り替えなければならなかった。また、米Microsoftの「Microsoft Excel」のスプレッドシートを参照しながら「Microsoft Word」で文書を作成しようものなら、2つのアプリを延々とスワイプし続ける必要があった。
この状況はiOS 9の新機能「Slide Over」によって変わった。ユーザーは指をディスプレイの右端からスワイプすることで、画面の約3分の1を占めるウィンドウに別のアプリを表示できるようになった。このウィンドウを下にスライドすると選択可能なアプリの一覧が表示され、直近に使用したアプリがトップに配置される仕様になっている。
Apple製のソフトウェアは全てこの新機能をサポートしている。そのため、「メール」「メッセージ」「カレンダー」「連絡先」「FaceTime」「Safari」「iBooks」「News」(注:日本未対応)「Podcast」「マップ」などのアプリは全てSlide Overの対象になる。だが、サードパーティーの開発者は、自分が開発したアプリにSlide Overのサポートを追加しなければならない。Slide Overをサポートするサードパーティーアプリも提供され始めている。その先陣を切ったのは米Microsoftの「Microsoft Office」と米Twitterの「Twitter」だ。
ただし、Slide Overには欠点もある。それは、Slide Overのウィンドウによって表示中のアプリが一部隠れることと、表示した2つのアプリを同時に操作できないことだ。上述の例を挙げると、メールを書きながらカレンダーアプリを確認したり、カレンダーに新しいイベントを追加することはできる。だが、メールを編集するにはカレンダーを非表示にしなければならない。それ以外にも、AppleはSlide Overで表示したアプリを簡単に画面全体で表示できる方法を追加するべきだろう。
上述のような制約があるため、Slide Overは、2つのアプリで画面を完全に分割して並列で使用できるマルチタスクほど便利ではない。とは言うものの、他のアプリをすぐに確認したいときには非常に重宝するだろう。
Appleの「iPad Air 2」をお持ちであれば、iOS 9の新機能「Split View」を使用して、完全な並列表示のマルチタスクを利用することができる。Split Viewでは、画面を2分割して2つのアプリを並列表示で実行可能だ。それぞれのアプリの使用には制約がなく、専用の画面に配置される。
Split Viewでアプリを選択する方法はSlide Overと同じだが、2つ目のアプリのウィンドウを画面の右端からスワイプ表示したら、そのウィンドウの左の境界線を画面中央まで引っ張ることができる。
Split Viewの欠点の1つは、iPad Air 2自体だ。というのも、iPad Air 2の画面は9.7インチと、アプリを2つ表示するにはやや小さい。だからこそAppleは12.9インチの「iPad Pro」をリリースするのだ。また画面は垂直方向にしか分割できないため、iPadを縦向きで使用する場合はそれほど便利とはいえないだろう。
マルチタスクには「ピクチャ・イン・ピクチャ」というもう1つの選択肢がある。動画を再生する小さなウィンドウを配置したまま他のアプリに切り替えることができる。このウィンドウはサイズを変更することも、画面上のどこにでも移動可能だ。現在のところ、ピクチャ・イン・ピクチャはSafari、Appleの「ビデオ」アプリ、FaceTimeで実行できる。サードパーティーのアプリ開発者が米YouTubeの「YouTube」などの動画プレーヤーを使用してピクチャ・イン・ピクチャを機能させるには、開発したアプリにサポートを追加しなければならない。こうした動きは現れ始めており、米Huluの「Hulu」などのアプリにはピクチャ・イン・ピクチャのサポートが実装済みだ。
既に述べたように、2つのアプリを同時実行するには高性能なプロセッサが必要だ。そのため、Split Viewが利用できるのはiPad Air 2、「iPad mini 4」、間もなく発売されるiPad Proに限定される。一方、Slide Overとピクチャ・イン・ピクチャは初代のiPad Airに加えて、iPad mini 2とiPad mini 3でも利用できる。
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