Appleが2-in-1型デバイス市場に本格参入
オフィスからPCが消えて「iPad Pro」ばかりになると考える人たち(1/2 ページ)
iPad分野は年々売り上げが落ちている。「iPad Pro」は、売り上げを回復させる起爆剤になるのか。2-in-1型デバイス市場を紹介しつつ、iPad Proの詳しい機能について見ていく。
米AppleがついにノートPCにもタブレットにも使える「2-in-1型」デバイスの市場に参入した。新型タブレット「iPad Pro」を発表したのだ。これで従業員がPCを買わなくても済む理由がまた1つできた。
iPad Proは大型ディスプレイ、「Apple Pencil」と呼ばれるスタイラスペンおよび着脱可能なキーボードを備える。Appleによると、新しいパワフルな「A9X」プロセッサを搭載したiPad Proの性能は、市場に出回っている高性能ノートPCに匹敵するという。米Microsoftも2013年2月に2-in-1型デバイス「Surface Pro」を発表したときに、同じような宣伝文句を使った。
Appleは初めて2-in-1型デバイス市場に本格参入することになるわけだが、そこにはMicrosoftの「Surface Pro 3」という強敵が控えている。米IT市場調査会社のIDCによると、Surface Pro 3はコンシューマー市場とエンタープライズ市場の両方で最もよく売れているキーボード取り外し式デバイスだという。
IDCのリサーチディレクター、フィリップ・ブシャール氏は「大半のノートPCベンダーが2-in-1型デバイスの分野に参入しようとしている。この分野で今後、さまざまなブランドの製品が登場するだろう」と話す。
IDCによると、Windowsベースの2-in-1型デバイスの分野をリードしているのがMicrosoftのSurfaceデバイスで、約60%の市場シェアを保持している。世界の3大PCメーカーである米Hewlett-Packard(HP)と米Dell、中国Lenovoはいずれも最近、新製品を投入して2-in-1型デバイス市場に参入を果たした。各社は今後も、この市場でイノベーションを進める考えだ。
「iPad Proの発表を受け、人々はそのフォームファクターのメリットに注目するようになるだろう。だがこの分野の様相を一変させるほどのインパクトはなさそうだ。その理由は2つある。まず、非常に高価であること。もう一つが、iPad Proは企業市場への参入を狙っているが、その分野は依然としてMicrosoftの牙城だということだ」とブシャール氏は語る。
IDCによると、2015年4~6月期は、クライアントPCの売り上げと同様、Windowsベースの2-in-1型端末の売り上げも低下したという。これは同年7月の「Windows 10」のリリースを控えて小売業者が端末の在庫を抑えたのが主な原因だ。「Microsoftが新OSをリリースし、大手PCベンダー各社が2-in-1型デバイスに力を入れているため、2016年はこの市場が成長するだろう」とIDCは予測する。
MicrosoftもAppleのイベントに登場し、iPad Proの発表後に、同社のアプリケーションスイートである「Microsoft Office」がAppleの新デバイス上で問題なく動作し、「iOS 9」とiPadの新機能やApple Pencilをサポートすることを誇示した。
ITプロフェッショナルサービスを手掛ける米TSPの創業者で同社の最高技術責任者(CTO)を務めるマイケル・オー氏は「もしあなたがSurface Pro 3の購入を考えているのであれば、悩む必要はない。だがAppleのエコシステムに魅力を感じていながらも、Surfaceに注目していたのであれば、もうSurfaceを選ぶ理由はない。iPad Proの方が画面が大きく、処理能力も高い。それに巨大なアプリケーションストアもある」と話す。
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