低電力モードでバッテリーが長持ち
徹底レビュー: iPhoneに“快適”という魔法を掛ける「iOS 9」、Appleの本気をまじまじと見る(1/2 ページ)
「iOS 9」の登場により、失敗作とも言われた「iOS 8」からユーザーはようやく解放されることになった。iOS 9に搭載された「iPhone」向け機能を紹介しよう。
米AppleのモバイルOSの新バージョン「iOS 9」がリリースされ、「iPhone」がさらに軽快に動作するとともに、ユーザーが必要とするものを予測する機能も改良された。また、同OSのさまざまな部分で細かい改良が加えられている。
われわれはこの最新版OSを早速テストした。その結果を以下に報告する。
併せて読みたいお薦め記事
「iPad」シリーズのビジネス活用
- オフィスからPCが消えて「iPad Pro」ばかりになると考える人たち
- 「iPone 6s/6s Plus」購入希望者の背中を強く押す、移行すべきこれだけの理由
- Apple ティム・クックCEOが語ったビジネス向けモバイルの“衝撃”
- iPadとSurfaceが“プロ”対決 「iPad Pro」は最強のビジネスタブレットか
「iOS 9」の新機能
パフォーマンスの改善
今回のアップデートで追加された新機能の中には「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」にしか対応しないものもあるが、両製品はまだリリースされていないため(訳注:本記事の原文掲載は米国時間2015年9月25日)、本レビューはiOS 9にアップグレード可能な機種を対象とする。アップグレードが可能なのは「iPhone 4s」「iPhone 5」「iPhone 5c」「iPhone 5s」「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」の6機種。
iOS 9での改善点の多くはAppleのタブレット向けの機能だが、本レビューではスマートフォン上で動作するiOSの機能について述べる。
iOS 9の重要な特徴を理解するには、2014年秋にリリースされた「iOS 8」を思い起こす必要がある。iOS 8はいわば失敗作だった。多数のバグを修正するためにAppleは次々とパッチを提供しなければならなかった。これらのバグは修正されたものの、iOS 8は他にも問題を抱えていた。高速なプロセッサを搭載した比較的新しい機種では問題なく動作したものの、iPhone 4sなどの古い機種では動作がぎこちなかったのだ。
iOS 9ははるかに軽快に動作する。Appleのデモでは、iPhone 4s上のiOS 9は、iOS 8よりもきびきびと動作することが示された。さらに、新OSで動作するiPhone 6では、旧バージョンのiOSよりもバッテリー持続時間が長くなることもデモで示された。Appleは、バッテリーは最大で1時間長持ちするとしているが、われわれのテストではそこまでの結果は出なかった。だが持続時間が少しでも伸びるのは良いことだ。
バッテリー持続時間の延長についていえば、Appleは「低電力モード」という機能を追加した。この機能の目的は、メールの受信、アプリの更新、その他の自動ダウンロードなどのバックグラウンド機能を停止することによって充電間隔を長くすることだ。これは便利な機能だが、このモードを有効にするのは、それほど簡単ではない。「設定」アプリの中に隠れているためだ。しかもiPhoneを充電すると、この低電力モードは自動的にオフになる。
予測・提案機能
iOS 9には、Androidデバイス用の「Google Now」への対抗を狙ったと思われる新機能が搭載されている。ホーム画面を押して右にドラッグすると、最近連絡を取った人のリスト、よく使うアプリ、近くのガソリンスタンドやコーヒーショップを「マップ」で探す方法、重要と思われる「News」アプリの記事などが含まれるウィンドウが現れる。
この新機能で特に役立つのが、交通状況をチェックし、カレンダーに登録した予定が近づいてユーザーが出掛けなければならない時間を先回りして知らせてくれる機能だ。メールの中に飛行機のフライトに関する記述がある場合は、そのフライト情報を自動的に追加する機能もある。
これらは「Siriの検索候補」の狙いを示すものだ。すなわち、ユーザーが何を必要とするかを理解し、ユーザーから要求されなくてもそれを提供することだ。例えば、出勤途上でいつも音楽を聴く人であれば、朝、車を運転しているときにヘッドフォンをつなぐだけで音楽の再生が開始される。また、ユーザーと連絡先とのコミュニケーションのパターンに応じて、例えば、昼間は仕事関係の連絡先がページの最初に表示されるが、夜には友人が最初に表示されるといった具合だ。
「Spotlight検索」は「通知」ウィンドウに取って代わるものではない。カレンダーの情報がSpotlight検索画面に表示されないのはそのためだ。画面の上部から下にドラッグすると、その日の画面が現れ、当日のイベントと今後のイベントおよび通知の一覧が表示される。唯一の変更点は、通知がアプリ別に分類されるのではなく、受信した順番に表示されることだ。
なお、Spotlight検索はiPhone 4sでは利用できない。それよりも新しいモデルで利用可能だ。
ユーザーインタフェース(UI)の改良
iOS 9では、動作中のアプリを切り替える方法が改良された。「ホーム」ボタンを2回タップすると動作中のアプリの一覧が現れるのは従来と同じだが、アプリの一覧が見やすくなった。また複数のアプリを画面の上部にフリックすることによって、これらのアプリを同時に閉じることができるようになった。さらに、近くにあるタブレットやMacに「Handoff」するためのアイコンが画面の左下に追加された。
「通知」ウィンドウやSiriの検索候補、あるいはその他のアプリから別のアプリを開くと、元のアプリへの小さなリンクが画面の右上に現れる。このわずかなUIの変更は便利だが、もう少し目立つ形でも良かったのではないかと思われる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[日本オラクル株式会社] ピンチをチャンスに変えたEPR製品は? 先行企業の導入事例3選 -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] 無自覚なリスク 秘伝Excelファイルが監査の壁、不正・ミスの温床となる理由 -
製品資料
[日本オラクル株式会社] 戦略的経理の第一歩 失敗のない「脱Excel」を実現する秘訣とは? -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] いまさら聞けないオンプレERPとクラウドERPの違い 最適な製品をどう見極める? -
事例
[株式会社ビザスク] 連結売上高が約2倍に成長、富士フイルムが実践した新規事業創出の戦略とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
「0.3秒のスピード顔認証」の入退室管理が社員に好評 事例に学ぶオフィス改革
-
4
「ノートPC派」は損をしている? Dellと考える“自作PC”のメリット
-
5
慶應義塾が「Notion」を選んだ理由 AI導入の盲点になる“情報のサイロ化”
-
6
「身代金を支払う」以外のランサムウェア対策は本当にあるのか?
-
7
LINEヤフーはなぜ「社内の管理者」すら信用しないインフラを作ったのか
-
8
エンジニアの生産性はどう測る? マネジメントに不可欠な可視化の実現方法とは
-
9
「また同じ説明か」 消費者の半数が離脱するAIチャットbotの“記憶喪失”
-
10
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
3
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
4
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
5
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
6
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
7
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
8
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
9
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー