FTやvMotionを強化
徹底レビュー:ストレージ管理者に朗報をもたらす「VMware vSphere 6」(3/3 ページ)
ベンダーによるVVOLの保証
VSANがDAS(Direct Attached Storage)に対して実行することを、VVOLは外部ストレージに対して実行している。VVOLのさまざまなベンダーの多岐にわたる実装については、さらなる詳細が明らかになっている。
表面上は、全てではなくとも、ほとんどのストレージベンダーがVVOLのサポートを約束していた。だが、実装には驚くほどの違いがあるのが実情だ。ITコンサルティング会社の米Taneja Groupが2015年3月に11社のベンダーを対象に実施した調査では、これらの違いを明らかにするために32個の質問が投げ掛けている。対象ベンダーは、米Dell、EMC、日立データシステムズ、米Hewlett Packard、米IBM、米Kaminario、米NetApp、米Nexenta、米NexGen、米Pure Storage、米SolidFireだ。Teneja Groupではベンダーを以下3種類のグループに分けた。
- タイプ1:このグループに分類される製品は、ごく初歩的なVVOLのサポートを提供し、それぞれに独自の「機能」(Class of Service/CoS)を搭載した静的なストレージコンテナーを構築できる。これらの製品には、ストレージや各種ストレージサービス(スナップショット、圧縮など)が含まれる。
- タイプ2:このグループに分類される製品は、ストレージの種類とサービスが多岐にわたる単一のストレージコンテナーを作成する。作成されたコンテナは、特定のVMに適用できる独自の機能を生成するために取捨選択される。Quality of service(QoS)もタイプ2に分類される製品の特徴だ。つまり、特定のVMに最小/最大リソース(容量、IOPS、遅延、スループット)を割り当てることができる。そして、SPBMポリシーエンジンがそれに従う。
- タイプ3:このグループに分類される製品は、リソースの競合に対処する能力によってタイプ2の製品が拡張されたものだ。つまり、QoS機能を提供するだけでなく、アレイ機能が限界に達したときにリソースを取り合う複数のVMに対処することができる。
ほとんどのベンダーの製品はタイプ1と2に分類され、NexGenのみがタイプ3になる。
実装の種類にかかわらず、製品の拡張性に大きな違いがあることが判明した。例えば、
- 「ストレージコンテナ(SC)当たりのプロトコルエンドポイント(PE)の数」
- 「アレイ当たりのSC」「アレイ当たりのVVOLベースのVM」
- 「アレイ当たりのVVOL」
- 「アレイ当たりのVVOLのスナップショット」
- 「VM当たりのクローン」
- 「アレイ当たりのクローン」
は、ベンダーごとに大きく異なっていた。また、同じベンダーの製品で違いが見られることもあった。例えば、HDSアレイ当たりのVVOLの総数は、ファイルストレージ製品では40万個、ブロックストレージ製品では6万4000個で、どちらの製品でも100万個のスナップショットがサポートされる。これは、Dellの「EqualLogic」製品で、アレイ当たりのVVOLが1024個しかサポートされない状況と対照的だ。
「VMware-Aware Storage API(VASA)」2.0経由で「Storage Policy-Based Management(SPBM)」に通知されるデータサービスの数と種類も全体的に異なっていた。これらの違いによって、幾つかの事実が浮かび上がった。まず、既存のアレイにVVOLのサポートを実装するのは容易でないことだ。また、アーキテクチャは、VVOLのサポート範囲において重要な役割を果たしている。それから、製品の拡張性を決めるのが「仕様」ということも分かる。各VMが少なくとも3個のVVOLを占有し、各スナップショットにつき1個のVVOLが必要になることを踏まえると、アレイがサポートできるVMの数は、アレイがサポートできるVVOLの数と直結する。特定のジョブにどのアレイが適しているかを決める要素は他にもたくさんあるので、これが必ずしも弱点になるわけではない。VVOLのサポートについて、アレイがどこまでかかわっているのかを示している。メールをお送りいただければ、この調査の全質問のリストを提供している。
どのような基準で見ても、vSphere 6がVMwareによるメジャーリリースであることは紛れもない事実だ。隅から隅までストレージ機能が搭載されているこの製品では、構成の上限が大きく引き上げられている。また、VSAN、HA、FT、WSFC、データ保護、レプリケーション、vMotionが大幅に強化されている。そしてもちろん、VVOLの導入によって、VM中心主義が前面に押し出され、VMwareは自身のソフトウェア定義ビジョンの中に外部ストレージを取り込むことになった。
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