攻撃者は何でもできるようになる
多くのルーターに存在するバックドア、最悪の悪用シナリオとは
米政府機関やセキュリティ企業Rapid7は、多くのメーカーがルーターに認証情報をハードコードしており、攻撃者に悪用される可能性があると指摘した。このバックドアを悪用されると何が起きるのか?
セキュリティ企業の米Rapid7は、DSLルーターのメーカーに対し、認証情報をハードコード(訳注)するという、昔からの脆弱(ぜいじゃく)性を排除するよう呼びかけている。
訳注:特定の動作環境を決め打ちして、その環境を前提とした処理やデータをソースコードに直接記述すること。
Computer Weekly日本語版 11月4日号無料ダウンロード
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 11月4日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
この呼びかけの前にも、米国国土安全保障省の支援を受ける米CERT(Computer Emergency Response Team)が2015年8月に発表した報告書「DSL routers contain hard-coded "XXXXairocon" credentials」の中で、この脆弱性の問題を取り上げている。
CERTの報告によると、多数のメーカーのルーターは、依然として認証情報をハードコードしている。この認証情報を利用して、攻撃者がTelnetサービス経由でデバイスにアクセスし、リモートでデバイスを制御できるようになる恐れがあるという。
「メーカーは、少なくともエンドユーザーがパスワードを変更できるよう最大限努力する必要がある。最初の起動時やファームウェアの復元時に、パスワードがランダム生成されるのが理想だ」と、Rapid7でセキュリティエンジニアリングマネジャーを務めるトッド・ビアズリー氏は話す。
「機器のデフォルトパスワード使用をメーカーが止めるまで、家庭や中小企業で使用されているルーターに対する攻撃は続くだろう」
ビアズリー氏によると、重要なのはこの問題を周知させることだという。資格情報のハードコードはソフトウェアバグではないものの、無数に存在するルーターを悪用できる割には目立たないためだ。
この問題を顕著に表しているのは、スペインObserva Telecomのルーターの機密管理者アカウントパスワード「7449airocon」をインターネットで検索すると、400件近い検索結果が得られることだ。検索結果として現れるのは、ルーターのセキュリティ調査の合法的なブログから、犯罪活動を専門とするサイトまでさまざまだ。
Observa Telecomのルーターはスペインでは一般的で、スペインの主要インターネットサービスプロバイダー(ISP)であるTelefonicaも使用している。だが、そのObserva Telecomのルーターには深刻な脆弱性が幾つもあるとCERTは指摘する。具体的には、永続的なものでなおかつ立証はされていないが、クロスサイトスクリプティング(XSS)やクロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)の脆弱性が同社の多くの機器に存在するという。
CERTの指摘の影響を受けるルーターとして、台湾ASUSTeK Computer、米DIGICOM、フィリピンPhilippine Long Distance Telephone、中国ZTEが挙げられている。
このようなバックドアには通常、インターネットからは直接アクセスできない。バックドアを利用してルーターを再構成するには、攻撃者がLANにいることが必須条件だからだ。だが、だからといって必ずしも安心はできないとビアズリー氏は言う。
続きはComputer Weekly日本語版 11月4日号にて
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 10月21日号:今、リプレースが必要な理由
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー