新旧ベンダーがしのぎを削る
“無印”ネットワークスイッチ流行の兆し? 注目8社の製品動向
ネットワークスイッチのメーカーには、台湾などのODMベンダーだけでなく、有名企業も参入し、選択肢が広がってきている。8社の製品動向に注目し、市場の勢力図を見据えてほしい。
ホワイトボックススイッチ(ネットワークOSを搭載しない、ノーブランドのネットワークスイッチ)は多くのメーカーから提供されている。
台湾Accton Technology、台湾Delta Networks、台湾Quanta CLOUD TECHNOLOGYといったベンダーは、自社のハードウェアをそれぞれ台湾Edgecore Networks、米Agema Systems、米iwNetworksを通じて販売している。米Dellのような有名企業も“ブライトボックス”スイッチ市場に進出している。ブライトボックス(brite-box)スイッチとは、有名ブランド製ホワイトボックス(branded white-box)スイッチを指す、米調査会社Gartnerの造語だ。
併せて読みたいお薦め記事
これからはサーバもノーブランドに?
ホワイトボックススイッチ(ベアメタルスイッチ)をもっと詳しく
さまざまなベンダーの製品の中からホワイトボックススイッチを選択したら、ネットワークOS(NOS)をインストールする必要がある。ホワイトボックススイッチ市場は急速に発展しており、潜在的なチャンスを逃したくない新興ベンダーおよび既存ベンダーの新規参入のうわさが飛び交っている。この市場に既に参入している主なベンダーを以下に示す。
- 米Big Switch Networksは、「Switch Light OS」を提供している。これは運用担当者が操作するNOSではなく、SDN(Software Defined Network)コントローラー上で動作するアプリケーションのエージェントだ。Big Switchのコントローラーソリューションである「Big Cloud Fabric」と「Big Monitoring Fabric」は、Switch Light OSを介してファブリック内のホワイトボックススイッチをプログラミングする。
- 米PICA8は、従来のコマンドラインインタフェースや現代的な自動化ツールで構成できるフル機能のホワイトボックスNOSである「PicOS」を提供している。
- 米Cumulus Networksは、ハードウェア抽象化レイヤーを備えるLinuxディストリビューション「Cumulus Linux」を販売している。Cumulus Linuxは、既に自動化ツールでネットワークインフラを管理しており、そうした既存ツールを使ってネットワークスイッチの構成を自動化したいと考えている企業をターゲットにしている。
- 米Juniper Networksは、自社のネットワークOS「Junos OS」をホワイトボックスフォーマットにまだ移植していない。だが、Junosのクラウド事業者向けバージョンが動作するブライトボックススイッチ「OCX1100」を提供している。OCX1100では他のNOSを動作させることもできる。Juniperはこうして実験的アプローチを試みているといえる。
- 米Gigamonは、ネットワーク可視化ファブリックの大手ベンダーで、自社のネットワーク可視化OS「GigaVUE-OS」をホワイトボックススイッチに移植している。
- 米Hewlett-Packard(HP)は、ネットワーク機器のラインアップにブライトボックス製品を加えている。具体的には、これはCumulus NetworksのNOSが動作するAccton製スイッチだ。
- 米Dellは、ホワイトボックススイッチによるネットワークに大きく賭けている。自社製品の幾つかをオープンスイッチとして提供し、Big SwitchやCumulusのようなベンダーのNOSをサポートしている。
- 米IP Infusionは従来、ネットワーク機器ベンダー向けに事業を展開してきたが、自社のネットワークOS「OcNOS」をホワイトボックスユーザーに提供するようになっている。
当然のことながら、大型製品を販売する大手ネットワーク機器ベンダーはオープンネットワーキングモデルに関心がない。このことは、こうしたベンダーと顧客の関係にマイナスになりそうだ。米Cisco Systemsと米Arista Networksは、ホワイトボックスモデルに適用される可能性があるNOSを持っている。だが両社の幹部は、ホワイトボックススイッチがスイッチ市場に与える影響を非難したり、少なくとも軽視する発言をしたりしている。
いずれにしても、購入者は支持する製品にお金を払う。ホワイトボックススイッチとNOSに多くの顧客が流れれば、大手ベンダーも対応せざるを得なくなる。先行きを予測するのは時期尚早だが、市場の勢力図がどうなるかは、時間がたてば分かるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
9
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー