“ディールブレイカー”にならないために
「残念なiPhone管理者」「危険なAndroid使い」を見破る5つの質問
安全なモバイルデバイス活用を脅かす原因は攻撃者だけではない。使い手側の落ち度が招く危険も想像以上に多い。今すぐ見直すべきモバイルセキュリティの5項目を紹介しよう。
米国の人気コメディードラマ『30 Rock』(邦題サーティー・ロック)では、主人公のリズ・レモン(バラエティ番組のライター)が書いたコントから、「お嬢さんたち、それはディールブレイカーね」という流行のフレーズが生まれる。この場合のディールブレイカーとは、“すぐにでも別れたくなるほど残念な彼氏の振る舞い”を指す。例えばパートナーが結婚式にアメフトのジャージーを着てきたとすれば、それはディールブレイカーだ。
モバイルデバイスのアプリとデータを安全に保つという点においても、従業員やIT部門が犯しかねないディールブレイカーと呼ぶべき失敗要因は多数ある。以下に、すぐにでも対処すべき5つの危険な兆候を紹介する。こうした兆候は速やかに排除し、新しいモバイルセキュリティプランを用意すべきだ。
1. 従業員がパスワードを設定していない
会社支給の端末であれ、私物端末であれ、従業員がパスワードを設定していなかったり、同じパスワードを使いまわしたりしていれば、誰でも端末内の業務データにアクセスできてしまう。管理者は従業員にパスワードの設定を義務付け、最低限の複雑さを指定してパスコードを破られにくくする必要がある。また使用する全てのアプリケーションとデバイスに対し、異なるパスワードを使わせなければならない。
2. 授業員がアプリにデータへの不要なアクセスを許している
一般のアプリストアからアプリをダウンロードする際、エンドユーザーはそのアプリに対し、特定データへのアクセスを許可しなければならないことがある。本来不要なはずの他アプリのデータへのアクセスを要求してくるアプリは、他のアプリやデバイスにマルウェアを感染させようとしている可能性がある。IT部門は従業員に対し、どのアプリにどのデータへのアクセスを許可すべきかについての教育を徹底すべきだ。
3. IT部門がサイドローディングを許している
サイドローディングは、デバイスの正規のアプリストア以外からアプリをダウンロードすることだ。大抵はIT部門に無断で行われる。Androidユーザーは、システムのセキュリティ設定画面でチェックボックスをオンにするだけで、サイドローディングを有効にできる。iOSの場合は、デバイスの脱獄、つまりJailbreak(制限を不正に回避すること)をしなければサイドローディングは実行できない。非公認アプリに付随するセキュリティリスクを回避するためには、IT部門は全てのAndroidデバイスにマルウェア対策ソフトの導入を義務付け、かつiOSデバイスの脱獄を禁止する必要がある。
4. 管理者がiOSの危険性を見過ごしている
マルウェアといえばAndroidばかりが注目されがちだが、iOSも攻撃の対象となり得る。例えばAppleのアプリストア「App Store」を迂回(うかい)し、アプリのプロビジョニングプロセスを悪用してマルウェアをインストールするといった攻撃もある。IT部門は、iOSデバイスが侵入不可能ではないことを従業員に周知させ、iOSデバイス向けに追加のセキュリティ対策を検討する必要がある。
5. アプリやOSが最新バージョンになっていない
OSのアップデートにはセキュリティのアップデートが含まれる。つまり古いバージョンのOSを実行しているデバイスは、より攻撃を受けやすいということだ。同様にアプリのアップデートにもセキュリティのアップデートが含まれる。IT管理者は、自分でするにせよ、ユーザーに任せるにせよ、モバイルアプリとOSを確実かつ定期的に更新する必要がある。従業員が業務に使うデバイスについては、最低限のOSバージョンをポリシーで指定するというやり方もある。
30 Rockには確か、リズがディールブレイカーコントの好評を受けて企画したトークショーが頓挫するエピソードがあった。モバイルセキュリティに関しては、以上5つのディールブレイカーを回避すれば、その会社のセキュリティ対策が頓挫することはないだろう。
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