マルウェア対策のベストプラクティスを伝授
「ウイルス駆除にはHDDフォーマットがベスト」は本当に正しいのか?(1/2 ページ)
クライアント端末のマルウェアを駆除する際、セキュリティチームは「感染を完全に排除できたか」をどのように判断すればいいのだろうか。マルウェア駆除の手順とベストプラクティスを説明する。
検知したマルウェアへの最適な対処法を見極めるための戦いは、マルウェアが初めて検出されてから、ずっと続いている。マルウェアを駆除すれば、それで十分なのか。あるいはHDDをフォーマットして一からやり直すべきなのか。どちらも間違いではない。企業にとってどちらの選択肢が正しいかは、その企業のリスク許容度やシステムの種類など、さまざまな要因に依存する。
本稿では、クライアント端末からマルウェアを駆除する手順を説明し、ベストプラクティスを幾つか示す。
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クライアント端末からマルウェアを駆除する手順
マルウェアを検知してクライアント端末から駆除することは、徐々に難しさを増しているようだ。だが基本的な問題は何も変わっていない。「システムが感染したかどうか」「どのようなマルウェアか」「マルウェアはどのような活動をしたか」「どこに隠れているのか」「駆除できるのか」といった疑問は、今まで通りだ。
1990年代に出回り始めた「ルートキット}というマルウェアは、OSの深部に入り込み、不正な活動を隠すことができる特徴を持つ。マルウェア作者は近年、ラブレターのように見せかける「LoveLetter」のような分かりやすい手法は使わず、自身の不正活動を隠そうとするようになってきた。そのため、マルウェアの検知は以前より難しくなっている。さらにメモリに常駐してファイルを利用しない「ファイルレスマルウェア」、任意のプロセスに特定のDLLを強制的に読み込ませる「DLLインジェクション」といった攻撃技術の進歩とともに、マルウェアの駆除はますます難しくなっている。
身代金要求型マルウェア「ランサムウェア」の時代においても、抱くべき疑問点は変わらない。ただし誤った対策を選んだ場合のリスクは、かつてないほど高まっている。身代金の支払いに応じたとしても、システムに感染したマルウェアが駆除されるとは限らない。再びデータを暗号化し、新たに身代金を要求するために、犯罪者が戻ってくる可能性がある。感染したシステムから完全に駆除しなければ、ネットワークにしつこく居座ることになりかねない。
特に時代とともに変化したのは、ハードウェアへの侵入の深度だ。昨今は米国家安全保障局(NSA)のような国家権力による監視に対する防御も必要だが、ハードウェアに“インプラント”を埋め込み、システムへのアクセスを確保するという彼らの手法は、1990年代の攻撃と比べて大幅に高度化しているようにみえる。こうしたハードウェアインプラントは大抵、ファームウェアを書き換えるマルウェアとともに埋め込まれる。
セキュリティ製品の性能は、この20年で大きく向上した。標準的なシステムの大半には依然として、セキュリティ製品を導入する必要がある。だが「Tripwire」「OSSEC」「Samhain」といったファイル改ざん検知製品の他、ホスティング型の侵入検知システム(IDS)製品やホワイトリスト型セキュリティ製品などを使えば、システムで実行するファイルに対する高度な保護と可視性を確保できる。
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