コストパフォーマンスが良いのはどちら?
徹底比較:「Surface Pro 4」vs.「MacBook」、最高の持ち運び用PCを決める(2/3 ページ)
キーボードとタッチパッド
Type Coverは130ドル(1万6400円)(指紋認証センサー付きは150ドル《2万480円》)で別売りされている。Type CoverはSurface Pro 4のマグネット式スマートコネクタにしっかりと取り付けることができ、ディスプレイカバーとしての役割を果たす。市場最高のモバイルキーボードの1つであり、傾斜を付けたデザインはタイピングが快適だ。78個のアイソレーションキーの間には、十分な空間が設けられている(日本語のキーは83個)。キーストロークは約1.3ミリだ。キーボードのバックライトが調整可能なのは気が利いている。タイピング音は非常に静かだ。
Type Coverの滑らかなタッチパッドはキーボードの品質にマッチしていない。これまでのType Coverのタッチパッドのような一体型になっている。応答性はあるべき水準に達していない。同じことが指紋認証センサーにも当てはまる。1回指を当てただけで指紋が認識されることはほとんどなく、何回やってもだめなこともある。
2016年モデルのMacBookも78個のキーから成るバックライトキーボードで、キーはちょうどよいサイズで、適度な間隔が空けられている。独自のバタフライ構造を底面に採用することで、各キーのきびきびした反応と安定性を実現している。残念ながら、キーストロークは0.5ミリしかなく、十分には程遠い(なお、Surface Pro 4の1.3ミリが十分といえる最低限だ)。キーを底まで押し込めてしまえるので、指が痛くなる。
一体型のタッチパッドは話が別だ。他のMacBookと同じく、テストした中で最高のタッチパッドの1つといえる。MacBookと多くのWindows 10デバイスの間の応答性の差は大きい。また、Appleの「Force Touch」機能についても、Apple製ソフトウェア以外では機能が限られるとしても、その可能性が気になるところだ。
まとめ
キーボードについては、Surface Pro 4のType Coverの方が優れており、恐らくは市場最高のモバイルキーボードといえるだろう。一方、MacBook 2016年モデルの方はタッチパッドが優れている。必須のアクセサリーが130ドル(1万6400円)で別途購入するようになっているのは残念なことだ。しかし、別売りのおかげで、反応の悪い指紋認証センサー付きの高額なType Coverを購入することなく、20ドル(4080円)を節約できる。
スピーカーとカメラ
Surface Pro 4には500万画素の正面カメラと800万画素の背面カメラがある。どちらのカメラでも1080p動画を撮影できる。正面カメラはMicrosoftの「Windows Hello」顔認証サインインに対応している。スピーカーは、モバイルデバイスとしては卓越したもので、以前のレビューで次のように評価した。
ディスプレイの上端には前面スピーカーを搭載する。ユーザーに音を届けるにはうってつけの配置だ。他のタブレットやノートPCに比べ、Surface Pro 4のスピーカーは飛びぬけて品質が高く、音はクリアで力強い。Surface Pro 3に比べるとSurface Pro 4の方が音にやや厚みがある。また、個人用途としては音量も十分で、騒音の多い環境でもよく聞こえる。
2016年モデルのMacBookも、同様に素晴らしいスピーカーを搭載している。クライアントPCやタブレットのスピーカーは「悪い」から「ひどい」辺りの評価で片付けてしまうことが多い。だが、2016年モデルのMacBookに搭載されているスピーカーは驚くほどに迫力がある。個人的な用途に最適で、音量を最大まで上げれば広い部屋の隅々まで音を行き渡らせることができる。ハイエンドデバイスとしては高音が鋭く、MicrosoftのSurface Pro 4で出力される音の方がどっしりとしている。だが、その迫力には感心させられるばかりだ。
しかし、2016年モデルのMacBookのカメラは笑ってしまうほどお粗末だ。また、MacBookの前面に搭載されている「FaceTime」カメラの解像度が720×480であることも理解に苦しむ。これは高価格のデバイスとしては考えられない解像度の低さだ。本稿執筆時点で約160ドル(約1万7500円)で販売されているiRULUのタブレット「WalknBook」でさえ、もっと解像度の高いカメラを搭載している。
まとめ
カメラについては、Surface Pro 4の方が優れている。何度も述べたように、スピーカーやカメラを、ノートPCやタブレットの購入を決定する要素としてはならない。しかし、AppleはMacBookの720×480のつまらないカメラで潜在購入者を釣ろうとしているように見える。
確かに、デジタル画像に関して問題になる要素は画素数しかない。また、MacBookの前面カメラの用途が、ほぼビデオチャットに限られることも確かである。ただし、Appleをもってしてもビデオ通話相手の画面にMacBookユーザーが低画質のブロックノイズが発生した状態で映し出されることを免れることはできない。また、最低価格が税別で15万円近くになるデバイスに搭載しているカメラであることを考えると容認しにくい。
パフォーマンスとバッテリー
2016年モデルのMacBookは、プロセッサがIntelのCore m3デュアルコアプロセッサ(1.1GHz。Turbo Boost使用時最大2.2GHz)またはCore m5デュアルコアプロセッサ(1.2GHz。Turbo Boost使用時最大2.7GHz)で、4MB L3キャッシュとIntelの「HD 515」統合グラフィックスを搭載している。いずれのプロセッサの場合もRAMは8GBの1866MHz LPDDR3だ。Core m3バージョンはPCIeオンボードフラッシュストレージを256GB内蔵し、Core m5バージョンは512GB内蔵する。
2016年モデルのMacBookのCore m3バージョンは1299ドル(14万8800円)で、Core m5バージョンは1599ドル(18万4800円)だ。
Surface Pro 4は次の構成で販売されている(日本では一部未発売)。
- Intel Core m3、RAM 4GB、SSD 128GB
- Intel Core i5、RAM 4GB、SSD 128GB
- Intel Core i5、RAM 8GB、SSD 256GB
- Intel Core i5、RAM 8GB、SSD 512GB
- Intel Core i5、RAM 16GB、SSD 256GB
- Intel Core i5、RAM 16GB、SSD 512GB
- Intel Core i7、RAM 8GB、SSD 256GB
- Intel Core i7、RAM 16GB、SSD 256GB
- Intel Core i7、RAM 16GB、SSD 512GB
- Intel Core i7、RAM 16GB、SSD 1TB
いずれも、OSは64bitの「Windows 10 Pro」だ。基本モデルは899ドル(12万4800円)で、1つ上の構成にすると999ドル(13万9800円)になる。なお、基本モデルと「Surface Pro 4 Type Cover」を一緒に購入すると1029ドル(14万1200円)、基本モデルと「指紋認証センサー搭載Type Cover」を一緒に購入すると1059ドル(14万5280円)になる。
Primate Labsのクロスプラットフォームベンチマークツール「GeekBench 3」のマルチコアテストを2016年モデルのMacBookとSurface Pro 4のCore m3バージョンに対して実施したところ、それぞれスコアが5026と4314で、2016年モデルのMacBookがわずかに勝った。この差は、RAMの違いによるものと思われる。
いずれのPCも、滑らかで安定したパフォーマンスを発揮することがレビューで確かめられた。標準的な第6世代Core mに対する決まり文句が当てはまる。
Core Mデバイスは日常用途で安定して使えることが証明されている。あるレベルまでは、第6世代のCore Mプロセッサ間には分からない程度の差しか存在しない。いずれのプロセッサもデバイスを強化し、デフォルトの設定で適切に基本的なプログラムを実行する。例えば、Googleの「Chrome」はタブを幾つか開いたままでも問題なく使える。
ただし、それ以上のことをするとCore Mの限界が見えてくる。特にAAAタイトル(クオリティーの高い)ゲームをプレイしたり、Macユーザーにもっと関係がありそうなところでは4K動画や画像を編集する場合などだ。Core Mは比較的負荷の高いワークロードにも対応できるが、処理落ちは避けられない。
2016年モデルのMacBookは、バッテリー持続時間でもSurface Pro 4に勝っている。ディスプレイの明るさを100%に設定した状態で、Googleのブラウザ「Chrome」でWi-Fi経由でNetflixをストリーミングした場合のバッテリー持続時間は、2016年モデルのMacBookでは5時間40分、Surface Pro 4では3時間58分だった。
まとめ
数字はうそをつかない。2016年モデルのMacBookは、同じプロセッサのバージョン同士であればSurface Pro 4にパフォーマンスで勝り、バッテリー持続時間も勝る。しかし、Surface Pro 4のCore i5バージョンは、どの構成の2016年モデルのMacBookにもベンチマークテストのパフォーマンスで勝ると考えられる。ただし、この場合もバッテリー持続時間では2016年モデルのMacBookの方が優れている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー