プロフェッショナル向けから家族向けへと変貌か
徹底レビュー:新型「MacBook Pro」は、僕らが知っている“Pro”ではない(1/4 ページ)
2016年モデルの「MacBook Pro」はより薄型軽量になったり、小型タッチディスプレイ「Touch Bar」が備わったりと、さまざまな変化を遂げた。その印象は、従来モデルが与えるものとは異なるかもしれない。
Appleの「MacBook Pro」の新型モデルは、プロフェッショナルが仕事に使うハイエンドノート型デバイスから、やや値の張る家族向けデバイスへと変わった。
新型MacBook Proには物理的なファンクションキーの代わりに、Appleの指紋センサー「Touch ID」を組み込んだマルチタッチ式小型ディスプレイ「Touch Bar」が新たに加わり、前モデルよりも全体的に薄型軽量の設計になった。だが残念なことに、最新型MacBook Proはバッテリー持続時間が比較的短く、キーボードレイアウトが物足りず、端子が足りないという問題点がある。
AppleはMacBook Proをかなり定期的にアップデートしている。そのほとんどは、新しいプロセッサを利用可能にしたり、スペックを適度に改善したりする程度だった。前回AppleがMacBook Proの設計を「大幅に」見直したのは、2012年までさかのぼる。MacBookシリーズで初めて、Appleの高精細ディスプレイ「Retinaディスプレイ」を装備したときのことだ。2012~2016年の4年間には、4K解像度(3840×2160ピクセル)やそれ以上の解像度を誇るディスプレイを装備した、さまざまなノートPCが登場している。だからこそ、Appleも何か新たな要素をエンドユーザーに提供する時期にきている。
MacBook Proの構造とデザイン
新型MacBook Proは一見したところ、従来モデルとそれほど大きく変わっていない。だが間近で見るとデザイン上の違いはすぐに分かる。新型MacBook Proはデザインを見直し、一体構造のアルミニウム筐体を採用。前モデルと比べて大幅に薄型軽量になっている。本稿でレビューする13.3型ディスプレイ採用の「13インチ」モデルのMacBook Proは、重量1.37キロ、厚さ14.9ミリで、MacBook Proとしては初めてのスペースグレイモデルだ。15.4型ディスプレイ採用の「15インチ」モデルのMacBook Proにも関心のある読者のために触れておくと、15型モデルの厚みは15.5ミリで、前モデル(18ミリ)と比べて約14%薄くなっている。
画面カバーを開くと、すぐにその変化に気付くに違いない。タッチパッドが非常に大型化し、以前はパームレストやリストレストになっていたキーボード下の領域をほぼ占有している。タッチパッドは、キーボードで入力するたびにほぼ確実に触れてしまうほど巨大だ。幸いなことにAppleのパームリジェクション機能(手のひらが触れていても指先だけを認識する機能)の動作は完璧に近く、入力中にカーソルが移動したりクリックしたりしてしまうような大きな問題は一度も起きなかった。
ほとんどの記事の見出しを飾るほどのデザイン変更といえば、キーボードのすぐ上に新たに配置されたTouch Barだ。Touch Barは、静電容量式の細長いタッチディスプレイ。使用中のアプリケーションやエンドユーザーが選んだカスタム設定に応じて、さまざまなコントロールボタンを表示する。Touch Barに組み込まれているTouch IDは、パスワードの代わりとして機能するだけではない。オンライン購入を簡単にするAppleの「Apple Pay」とも連係する。
薄いタッチディスプレイをキーボード上部に配置するという斬新な要素を除けば、デザインに関しては前モデルからそれほど大きな変化はないようだ。これに対して、Dellの「XPS 13」、HPの「HP Spectre X360」、Lenovoの「Lenovo YOGA 710」のような競合製品は、新しい世代が登場するたびにデザインに大幅な改善が加わっている。
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