クラウド時代の「認証」再考論【第3回】
「IDaaS」は“パスワード認証の悪夢”から逃れるための救世主となるか?(2/3 ページ)
IDaaSのメリット2:アカウント情報の登録・管理負荷を軽減
IDaaSはセキュリティ機能に加えて、管理者の負荷軽減につながる仕組みも用意する。特に充実しているのが、認証において重要なアカウント情報管理に関する仕組みだ。
企業がIDaaSの利用を始める際は、IDaaSに従業員のアカウント情報を登録する必要がある。だが管理者にとって、IDaaSにアカウント情報を一から登録したり、従業員の異動のたびに社内のディレクトリサービスやIDaaSの全てでアカウント情報を更新したりするのは大きな手間だ。
IDaaSはこうした管理者の負担を軽減すべく、社内のディレクトリサービスのアカウント情報が更新されたときにIDaaSへリアルタイムに同期するディレクトリ同期ツールを提供する。このツールによって、管理者はディレクトリサービスからIDaaSのアカウント情報を一元管理できるようになる。また従業員にとっては、ディレクトリサービスに登録したパスワードをそのまま使ってIDaaSへログインできるようになる。
「プロビジョニング」でフェデレーションを容易に
オンラインサービスにもIDaaSのフェデレーション対象を広げるには、社内のディレクトリサービスで管理しているアカウント情報をオンラインサービスと同期する必要がある。主要オンラインサービスは、そのためのディレクトリ同期ツールを提供している。Office 365であれば、サーバOS「Windows Server」にディレクトリ同期ツールの「Azure AD Connect」をインストールしてアカウント情報を同期する。Salesforce.comの営業支援/顧客関係管理(CRM)サービス「Sales Cloud」であれば「Identity Connect」、Google Appsであれば「Google Apps Directory Sync」がそれに該当する(図2)。
複数のオンラインサービスに対するフェデレーションを実現しようとなると、複数のアカウント同期ツールを運用しなければならず、管理者にとって大きな負担になる。そこでIDaaSは、複数のオンラインサービスのアカウント情報をまとめて同期する「プロビジョニング」という機能を提供する(図3)。プロビジョニング機能が利用可能なオンラインサービスは、IDaaSによって異なるので注意が必要だ。検討中のIDaaSが、自社で利用する予定のオンラインサービスをプロビジョニング対象にしているかどうかの確認が重要になる。
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クラウド時代の「認証」再考論
クラウドサービスを中心とするオンラインサービスの普及やID/パスワード認証の“限界”が、企業の認証システムに見直しを迫る。認証に関する現状の課題を整理し、具体的な解決策を追う。
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