安定したサービス供給のために
「SLA」は分かるけど「SLO」とは? IT発注するなら知りたい契約のこと(2/2 ページ)
SLAの内容
SLAには、SLAの機能方法が記載されている。サービスプロバイダーが合意した基準通りのパフォーマンスを提供できない場合、クレジットが支払われる。前述のSLAの8つ目の構成要素ではクレジットの最高額も定義する。例えば、SLAには「所定のパフォーマンスが達成されない場合、毎月の請求額の15%以下のサービスクレジットを受ける」のような文言が含まれる。SLAには、顧客がさまざまなサービスパフォーマンス基準に割り当てて基準の優先順位を指定できるポイントのプールについての記載もある。このポイントを使用することで、顧客は特定のSLAのパフォーマンス基準達成に対する重要性を高められるようになる。また、時間がたって優先順位が変わったら、顧客はポイントを変更できる。
SLOの例
以下に3つのIT機能と各機能に関連したSLOの例を紹介する。この例には、前述のSLAの8つの構成要素を当てはめることができる。
- データセンター:アプリケーションの可用性、仮想インスタンスのプロビジョニング、データセンターの復旧時間(例:パフォーマンスを2時間以内に必ず回復する)
- ヘルプデスク:一次解決率(例:最初の電話で全問題の60%を解決する)、オペレーター応答時間(例:80%の電話に1分以内に応答する)、呼損率(例:呼び出し側により電話が切られる割合を3%以下とする)
- アプリケーション保守:再発エラー率、パッチ実装、アプリケーション可用性(例:99.9%の稼働時間)
最適な結果を得るためのSLO基準の設定
顧客は、SLAを結んで執行する方法を理解するだけでなく、業界や顧客固有の要件に基づいて適切なSLAデフォルトトリガーも決定しなければならない。例えば、アプリケーションの稼働時間を99.9%と99.999%のどちらにするか、一次解決率を20%と60%のどちらにするかといったことを決定する必要がある。
評価基準の策定は、SLAを作成する上で重要な段階だ。というのも、評価基準がなければ、顧客がサービスプロバイダーに必要な対応を求められないことがあるからだ。また、サービスプロバイダーが想定している以上の対応を顧客から求められることもある。多くの場合、過去に特定の機能をアウトソーシングしたことがなければ、顧客は現在のパフォーマンスに関するデータを持っていない。また、標準以下のパフォーマンス基準を設定したSLAを使用している場合、現在のアウトソーシング結果に満足していないこともあり得る。サービスプロバイダーのパフォーマンスに対する満足度が最も高い顧客は、SLAパフォーマンスに関して市場が提供するものを理解している顧客である。
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