テレワークの運用ルールと評価制度を考える【第6回】
シンプルで安全に、中堅・中小企業にベストなテレワーク製品導入ガイド(2/3 ページ)
安全なテレワーク環境
社内の重要な業務ファイルを社外に持ち出さずに、専用ソフトウェアを用いて画面情報だけをリモート操作する方式は、大きく分けて2つある。
- リモートデスクトップ方式
- 仮想デスクトップ方式
これらの方式は、社内の情報を社外に持ち出さずに処理できるだけでなく、端末の全てのソフトウェアが、テレワーク環境でも使用可能になるという利点がある。デスクワーク実現方式をまとめると、表2のようになる。参考までに、クラウドアプリを用いる方式とも比較した。
| リモートデスクトップ方式 | 仮想デスクトップ方式 | クラウドアプリ方式 | |
|---|---|---|---|
| 概要 | オフィスの自席PCの画面情報を転送し、遠隔地の手元端末画面に映し出す。手元端末のキー操作やマウス操作を会社PCへ転送することで、各種アプリを操作する | 個人PCに相当する仮想デスクトップをサーバに構築。利用者は、仮想デスクトップにシンクライアント端末からログインし各種アプリを操作する | 資料作成や業務処理に用いるアプリおよびデータ類を全てクラウド環境に置き、社内外問わず、そのクラウド環境にアクセスすることで各種アプリを操作する |
| 利便性 | 社内ネットワークのセキュリティポリシー変更不要 BYOD(私物端末の業務利用)も併用可能 |
社内のクライアント環境の再構築が必要 | どこにいても同一の操作で業務遂行できる 導入が簡単 使えないアプリがある |
| 安全性 | なりすまし、情報漏えい、盗聴防止対策が重要 | 均一なポリシー管理が可能 | 社外での機密データ保管への対応が必要 |
| コスト | 安価 1ユーザーから導入可能 |
構築コスト大 | 安価 |
出典:日本テレワーク協会作成資料を基に一部変更
仮想デスクトップ方式は社内のクライアント環境全体を再構築する必要がある。そのため構築コストが大きくなることは珍しくない。オフィスのフリーアドレス化など、オフィス改革とセットで導入するケースが多いようだ。
中堅・中小企業向けには、安全で比較的安価なリモートデスクトップ方式がお薦めだ。具体的な製品を紹介する(表3)。
| 製品名/社名(注1) | ファイル転送制限 | タブレット版の操作方法 | USBキー | リモートWOL(注2) | 価格(税別) | 所要導入工程 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| MagicConnect/NTTアイティ | 設定可 | 指タッチ+仮想マウス | 使用可 | ★ | USB1台+タブレットなど:初期費用1万5000円、年額1万8000円~ | 約1週間 | 2004年のサービス開始以来、トラブル停止のない実績 |
| Splashtop Business/Splashtop | 禁止設定のみ | 指タッチ | - | - | 初期費用なし、1ユーザー当たり月額800~1300円(サポート内容による) | 約3営業日 | PC画面をタブレットへ高速に動画配信する技術を採用。1秒当たり30フレームを実現 |
| RemoteView/RSUPPORT | 設定可 | 指タッチ+仮想マウス | - | ★ | Enterpriseの場合、1PC当たり年額1万2000円 | オンライン決済:即時振込等の決済で2営業日 | 複数のPCを遠隔で管理可能。接続ログと統計情報なども一度に確認できる |
| ISL Online/オーシャンブリッジ | 設定可 | 指タッチ | - | - | 500分2万9000円~ | 発注後3営業日 | 利用時間の重複がなければ1ライセンスでも複数の端末から複数のマシンに接続できる。Web会議も可能 |
| RemoteWorks/TIS | 設定可 | 指タッチ+仮想マウス | 使用可 | ★ | スマートデバイス認証型の場合、初期費用なし、1ID当たり年額7200円 | 即日 | 他のサービスと比較して安価 |
※注1全ての製品で通信は暗号化している。全て画面転送型。社内ファイルのダウンロード制限、コピー&ペースト制限については、どの製品でも可能。全てのサービスがタブレットでも利用可能。
※注2 ネットワーク経由でのPCの電源投入機能。★印は有償オプションとして可能。
会議システム
デスクワークとともに、会議もオフィスでの重要な業務の1つだ。会議をテレワーク環境で実現するシステムについて具体例を解説する。
遠隔で働くことによるコミュニケーション不足を補い、交通費などのコストを削減するために、テレワーク環境においても会議システムを導入することが望ましい。
本格的で高価なテレビ会議システムではなく、PCと安価なWebカメラを用いたWeb会議システムについて、具体的な製品例を表4にまとめた。
| 製品名/社名(注1) | 1会議室当たりの最大接続数 | 表示可能な参加者映像 | 価格(税別) | 所要導入工程 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| V-CUBE ミーティング/ブイキューブ | 50 | 20 | エントリークラスの初期費用4万5000円、月額4万9900円~ | 5営業日 | 導入実績5000社以上 |
| Cisco WebEx Meeting Center/Cisco Systems | 500 | 7 | 同時参加者数プラン初期費用5万円、月額23万9000円~ | 標準納期:約1カ月 | 14日間の無料トライアル可能 |
| MeetingPlaza/NTTアイティ | 128 | 128 | ASP版(ライト5)の場合、初期費用3万円、月額1万円~ | 申込書受理後3営業日以内 | 2001年の販売開始から4000社以上の実績。14日間の無料トライアル可能 |
| LiveOn/ジャパンメディアシステム | 20 | 20 | ASP版(1ライセンス)の場合、初期費用7万8000円、月額3000円~ | 約3営業日以内に納品が可能 | 14日間の無料トライアル可能 |
| Skype for Business/Microsoft | 250 (注2) |
5 | 1ユーザー当たり月額220円~(3人以上の会議の場合、1ユーザー当たり月額600円~) | 即日 | 「Office 365」の一部としても提供 1カ月間の試用が可能 |
| Googleハングアウト/Google | 10 | 10 | コンシューマー版は無料 | 即日 | コンシューマー版は無料利用が可能 |
※注1 全ての製品でタブレット端末での利用が可能。
※注2 無料版「Skype」でのビデオ会議は10人。
| 製品名/社名 | 資料共有 | ホワイトボード | 録画・再生 | テキストチャット |
|---|---|---|---|---|
| V-CUBE ミーティング/ブイキューブ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Cisco WebEx Meeting Center/ Cisco Systems |
○ | ○ | ○ | ○ |
| MeetingPlaza/NTTアイティ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| LiveOn/ジャパンメディアシステム | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Skype for Business/Microsoft | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Googleハングアウト/Google | ○ | - | - | ○ |
表4の全ての製品は、無料試用期間を設けており、実際の使用人数、ネットワーク環境でテストした上で導入することが可能だ。実際に利用してみて、画質や音質、使いやすさなどを検討した上で導入を決めることができる。
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テレワークの運用ルールと評価制度を考える
本連載ではTechTargetジャパンの読者である情報システム部門の読者に対して 、中堅・中小企業におけるテレワークの導入をテーマに、ICT以外も含めた包括的な情報をお届けする。「日本の現状」「企業事例」「導入までのプロセス」「労務管理上の留意点」「行政の支援制度」「関連製品/サービス」と、全6回の連載で各項目を解説する。
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