テレワークの運用ルールと評価制度を考える【第6回】
シンプルで安全に、中堅・中小企業にベストなテレワーク製品導入ガイド(3/3 ページ)
管理システム
社内で他の社員が今何をしているのかは、ちょっと様子を眺めるだけで簡単に把握できるが、テレワーク環境では、なかなかそうはいかない。このような管理の面も、ITを用いたツールで支援することができる。
勤怠管理システム
企業がテレワーク導入時に心配することが多いのは、社員がちゃんと仕事をしているかどうかを管理する方法だ。管理方法の例としては、始業、終業、休憩時間の把握を目的とした勤怠管理システムの利用がある。
テレワーク環境で利用できる勤怠管理システムについては、テレワークを実施する中で、必要性を感じた段階で導入を検討すればよい。勤怠管理システムを導入せずにテレワーク環境を実現している企業では、始業や終業をメールや電話で連絡し、後は必要に応じてコミュニケーションを取ることで済ませているケースが多いようだ。
厳密に管理したいのなら、営業職であればクラウド型CRM(顧客管理)/SFA(営業支援)システム「cyzen」といった、位置情報を把握、記録できるツールの導入を検討してほしい。またPC作業での業務状況を細かく把握するためには、在席管理システム「Fチェア」が備えるような不定期に画面をキャプチャーする機能が役立つ。
具体的な勤怠管理ツールの製品例を表5にまとめた。
| 製品名/社名 | 概要 | 価格(税別) | 所要導入工程 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| cyzen/レッドフォックス | 出勤、訪問、休憩終了、移動、退勤などの活動内容をGPS情報と共に記録。地図上の移動経路などを把握できる他、日報の管理などもできる | ブロンズコースの場合、10ユーザー、初期費用15万円~、年額9万6000円 | 無料トライアル可能 | モバイルワーク時の勤怠管理に適したツール |
| Fチェア/テレワークマネジメント | 「着席」「退席」ボタンで勤務を申告。在宅勤務者が「在席」と申告している時間中、作業者のPCの業務画面を不定期にキャプチヤーし、管理者が確認できるようにする | エコノミー版(管理者を含む5人から契約可能)の場合、1人当たり年額6000円~ | 申し込みから翌月末までの無料試用が可能 | 在宅勤務時の勤怠管理に適したツール |
| CYBER XEED就業/アマノビジネスソリューションズ キングオブタイム/ヒューマンテクノロジーズ などの勤怠管理システム |
勤怠管理(出勤、退勤の打刻)の用途では、さまざまなツールやサービスがある。Web経由の打刻機能があるツールならばテレワークでも利用できる | 1人当たり月額300円程度~(製品による) | 試用でき、即日で利用できる製品も多い | 給与計算システムと連係できるサービスや、人事・労務管理のために必要なデータが取れるサービスがある |
在席管理(プレゼンス管理)システム
テレワーク利用者が心配するのは、他人が席についているかどうかを知る方法だ(社内なら見れば分かるが)。在席管理システムについても、テレワークを実施する中で、必要性を感じた段階で導入を検討すればよい。
在席管理については、Microsoftの「Skype」などのコミュニケーションツールを利用することも可能だ。Sococoの「Sococo Virtual Office」のように、仮想オフィス内に人を配置し、より通常の働き方に近づけるように工夫したプレゼンス管理ソフトウェアもある。それぞれ必要に応じて導入を検討することをお勧めする。遠隔地のオフィスでの在席状況などを確認する方法として、オフィス全体をWebカメラで撮影してモニターに表示し続ける、といったやり方もある。
在席管理ツールの製品例を表6にまとめた。
| 製品名/社名 | 概要 | 価格(税別) | 所要導入工程 |
|---|---|---|---|
| Sococo Virtual Office/Sococo(販売:イグアスなど) | プレゼンス(在席状況確認)関連機能が充実した製品。仮想オフィスを設定し、在宅勤務者の勤務状況を分かりやすく表示する。必要に応じて、音声会議やWeb会議、文字チャット、通常電話などができる。音声会議/会議システム/文字チャット機能を含む | 販売元がイグアスの場合、月額2500円/人 | 即日。1カ月間無料試用後の導入が可能 |
| 「Skype」などのコミュニケーションツール | Microsoft「Skype for Business」など通話コミュニケーションが可能なツールの一部では、プレゼンス(在席状況確認)の機能を備える | 表4参照 | 表4参照 |
| サイボウズ「サイボウズ Office」などのグループウェア | 勤怠管理(出勤、退勤の打刻)やプレゼンス(在席状況確認)の機能を含むグループウェアもある | 製品によって異なるが、無料で利用できるものもある | 試用でき、即日で利用できる製品が多い |
セキュリティを考慮した安全なテレワークを
テレワークに関する、中堅・中小企業向けのお薦め製品について解説した。意外に初期費用を抑えたスタートが可能であることが理解いただけただろう。
大きな問題は、セキュリティの考え方だ。会社と同じ業務を安心して進めるには「安全な」テレワーク方式を選択することが望ましい。簡単な環境でテレワークするときは、扱う情報が機密事項ではないことを常に確認してほしい。
日本テレワーク協会では、このような製品一覧をはじめ、テレワーク導入に必要な情報やノウハウを維持管理している。日本テレワーク協会をぜひ活用いただきたい。
日本テレワーク協会
2000年の設立から一貫してテレワークという新しい働き方の調査研究・普及推進活動を展開してきた国内唯一のテレワーク普及推進活動団体。ワークスタイル変革には欠かせない、多様な働き方を実現するツールであるテレワークの普及によって持続的発展が可能な社会の実現を目指す。
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テレワークの運用ルールと評価制度を考える
本連載ではTechTargetジャパンの読者である情報システム部門の読者に対して 、中堅・中小企業におけるテレワークの導入をテーマに、ICT以外も含めた包括的な情報をお届けする。「日本の現状」「企業事例」「導入までのプロセス」「労務管理上の留意点」「行政の支援制度」「関連製品/サービス」と、全6回の連載で各項目を解説する。
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