失敗しない「学校IT製品」の選び方:不正侵入対策編【前編】
学校システムへの不正侵入が招く「最悪のシナリオ」とは?(3/3 ページ)
「事故は必ず起こる」ことを肝に銘じる
こうした状況下でシステムの安全性を確保するためには、当然ながら適正な仕様に基づいてシステムを設計、構築することが求められる。さらにその後の運用フェーズにおいて、構築時には想定できなかった想定外の緊急事態にも対処できるセキュリティ運用の仕組みを構築しておくことが非常に重要になる。
「事故は必ず起こる」ことを前提としたセキュリティ対策を施さなくては、不正侵入を防ぐことはできない。そのためには、構築時点で想定できるセキュリティ対策だけでなく、それらの防御が突破されてセキュリティインシデントが発生した際に、攻撃者の痕跡を見つけるための証跡(ログ)を残す仕組みとそれを定期的にチェックする仕組みが必要だ。そして重要なのは、システム構築の時点で、事件発覚時に対処できる組織体制を準備しておくことだ(図2)。
だが、それでもまだ対策は十分とはいえない。IT関連技術の進化と同じく、攻撃技術の進化のスピードも日進月歩だ。システム構築から時間がたてばたつほど、ITやセキュリティを取り巻く環境は大きく変化する。そのため、まずセキュリティが保たれているかどうかを常時確認するために、何が起きているかを可視化する必要がある。それができていないと、事前対策をいくら施しても、想定外の緊急事態が発生した際に適切な行動が取れない。
欲をいえば、そのときにできるだけ早急に対処できるよう、外部のセキュリティ専門機関に対策の依頼やアドバイスを受けるための予算が確保できるとよい。緊急事態においてはスピードと初動対応が命といっても過言ではないからだ。
今回は、不正侵入を防ぐための大前提として「事故は必ず起こる」ということについて述べた。次回は、具体的にどのような対策をしていけばよいかに踏み込んでいく。
執筆者紹介
武田一城(たけだ かずしろ) 日立ソリューションズ
情報セキュリティ、システムプラットフォーム、オープンソースなどさまざまな分野のマーケティング業務に従事。現在は特に学校IT分野における市場調査や企画に重点的に携わる。2011年より日本PostgreSQLユーザ会の理事を兼務し、代表的なオープンソースデータベース「PostgreSQL」の普及啓発活動も行っている。
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失敗しない「学校IT製品」の選び方
教育機関がIT製品を導入する際、どのような点に気を付けて製品選定を進めればよいのか。製品分野の基礎知識をおさらいしつつ、製品選びのポイントを伝授する。
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